【2022/10/14開催報告】第146回コンソーシアム人材セミナー「カルビー(株) Calbee Future Laboの新商品開発の取り組み」を開催しました

2022年10月14日、第146回コンソーシアム人材セミナー ~チーム(協働・共創)で、未知・不可能にチャレンジ~ 「カルビー(株) Calbee Future Laboの新商品開発の取り組み」を開催しました。

【講 師】カルビー(株) Calbee Future Labo チームリーダ 樋口 謹行 氏
【参加者】41人

概要

 講師の樋口氏は、大学院(修士)で食品栄養学について研究し、2013年4月にカルビー株式会社に入社されています。同年10月に研究開発本部に配属され、既存商品の新しい味の開発に携わっています。開発のイロハがわかってきた3年後の2016年4月に商品開発のための新たな組織「Calbee Future Labo」(以下、「CFL」。)に配属され、現在に至っています。

 同社は、ロングセラー商品に丁寧に向き合っているが、新しいヒット商品を生み出す必要ありとして、CFLを立ち上げました。スタート時の人員は3名。樋口氏と社外の2名。2名は食品メーカーの経験なし。3名は初対面。ミッションは一言「3年で3つヒット商品を創ること」。
講演では、「手軽に質の高い睡眠」、「ランチ後のお口スッキリ」、「塾前の子供に温かい栄養」などの商品を開発したCFLの取り組みについて紹介がありました。

 一般的なケースは、企画・試作・製造を社内検討し、広告販売ですが、与えられたミッションを3名で取り組むには、「圧倒的顧客志向」、「社外との協働」しか方法がなかったと話されました。
 地元の大学生(5年間で114名)の協力を得て、2,600人への「1週間の生活」についてのインタビューを行い、違和感を覚える行動や異質な行動に着目することで潜在的なニーズに気づき、課題解決のための「商品」を企画されました。
 商品化に向け、早めに試作に取り組まれました。早い段階での失敗は、早めに修正することができるメリットがあると説明されました。
 製造は、得意な人に助けてもらうとして「外部委託」。そのために、委託先となる企業、研究所、大学とは、発注・受注の関係ではなく、パートナーとして課題解決に向け「企画や取組への共感」の構築に尽力したと話されました。
 販売は生活者に当事者になってもらう「参加型広告」に取り組んでいると説明がありました。サポーターを広く募り、そのサポーターを深く知ることで、Team CFLを構築されています。1,900名のサポーターと3,000名の接触者、併せて4,900名のVirtual Team。

 最後に、聴講者に、挑戦し続けること、失敗に向き合うこと、視野・行動・つながりを広げることが大切とメッセージがありました。

(グローバルキャリアデザインセンター 宮地)

【お問い合わせ先】
広島大学グローバルキャリアデザインセンター(担当 宮地)
E-mail:wakateyousei(AT)office.hiroshima-u.ac.jp
*(AT)は半角の@に変換してください。
TEL:082-424-4564


up