【2022/11/4開催報告】第148回コンソーシアム人材セミナー「地域共創の場を構築する《人が変わる 大学が変わる 社会が変わる》」を開催しました

2022年11月4日、第148回コンソーシアム人材セミナー ~チーム(協働・共創)で、未知・不可能にチャレンジ~「地域共創の場を構築する《人が変わる 大学が変わる 社会が変わる》」を開催しました。
【講 師】国立研究開発法人 科学技術振興機構シニアフェロー 中川 雅人 氏
【参加者】24人

概要

 講師の中川氏は、広島大学工学部卒業後、株式会社デンソー(旧 日本電装(株)に入社され、デュッセルドルフでは研究所長、アムステルダムでは欧州社長、ミュンヘンでは欧州CTO等として海外駐在経験をされています。現在は同社のフェロー(嘱託)をはじめ、国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)のシニアフェロー、広島大学の客員教授としてご活躍されています。
 セミナーでは、ドイツの産学連携を例に挙げ、日本はどうすべきかについて話がありました。

 ドイツのイノベーション・システムは大学を核にした産官学連携であり、地域大学、産業界、州政府の密接な連携とアカデミアと産業界を橋渡しするフラウンホーファー研究機構の存在が大きいことや、日本流とドイツ流の技術開発スタイルの違い(日本流は自前主義、ドイツ流は協業と競争)について説明がありました。また、ドイツでは開発の早い段階から、競争領域(HOWの議論)と協調領域(非競争領域(WHATの議論))を使い分け、競争領域にリソースを投入して差別化技術開発を推進している。このため、労働時間が短くても労働生産性が高いと話されました。
 日本も大学を核としたイノベーション・システムを支援、加速していく必要があるとして、JSTが推進している組織対組織の産学連携への支援「共創の場形成支援プログラム(COI-NEXT)」の紹介がありました。
 また、毎年1月に開催される世界経済フォーラム(ダボス会議)に参加され、トップ外交・ビジネス交渉が行われる有益性を実感されたことの紹介もありました。

 最後に、イノベーションを担う人材として、企画力、創造力、人を巻き込む力、ドライブできる力を持った「プロデュースできる能力ある人材」が期待されており、そのためには物事を「自分事」として考え、「対話」を通じて、人を巻き込むことが必要であるとメッセージがありました。

(グローバルキャリアデザインセンター 宮地)

【お問い合わせ先】
広島大学グローバルキャリアデザインセンター(担当 宮地)
E-mail:wakateyousei(AT)office.hiroshima-u.ac.jp
*(AT)は半角の@に変換してください。
TEL:082-424-4564


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