【2022/12/21開催報告】第140回コンソーシアム人材セミナー「大学院で身につけたことを活かして働くとは? ~科学博物館で働く私の例~」を開催しました

2022年12月21日、第140回コンソーシアム人材セミナー「大学院で身につけたことを活かして働くとは? ~科学博物館で働く私の例~」を開催しました。

【講 師】独立行政法人 国立科学博物館 内尾 優子 氏
【参加者】83人

概要

 内尾氏は広島大学理学部を卒業、修士課程からは東京工業大学にて地球環境分野の研究をされると同時に、子ども向けの科学講座など、科学コミュニケーションにかかわる場にも参加されました。一連の活動から、科学研究をとおして得た自身の楽しい気持ちを、他者に共有する楽しさに気づかれました。この経験を踏まえ、高等学校理科の教員免許や博士号の取得など、科学コミュニケーションに必要な専門性を高め、国立科学博物館で勤務されています。

 次に、国立科学博物館の公的機関としての役割を踏まえつつ、どのように働いておられるかを話されました。公的機関として社会全体への貢献が求められる国立科学博物館では、様々な機関との連携のなかで業務が遂行されています。「調整」や「コミュニケ―ション」という言葉を用いてご自身の業務を説明されました。内尾氏は、長く携わった広報担当の経験から、この2点を意識されるようになったと話されました。現在に至るまで、担当業務が何度か変わっても、仕事の軸になり続けているそうです。

 最後に、大学院で身につけたことを活かし公的機関で働く際に大切となることを話されました。社会と同じく公的機関も変化していることを前提に、「自身の専門性がどのように機関に貢献できるのか?」を見通せる人材が求められており、そのため、「何を新たに学ぶ必要があるのか?」を意識しながら、キャリアをマネジメントし、多様なキャリアパスの可能性を考えることが重要だと強調されました。

 質疑応答では、「博物館の展示基準の決定プロセス」、「研究成果を正確に伝えることと、簡単にまとめて大衆化をはかることのバランス」について質問がありました。
本セミナーを契機に、博士人材として社会にどのように貢献できるのか、という視点を取り入れつつ、今後もキャリアマネジメントのあり方を検討してまいります。

(文責:人間社会科学研究科 博士課程後期1年 武島 千明)

【お問い合わせ先】
広島大学グローバルキャリアデザインセンター(担当 宮地、田中、福見)
E-mail:wakateyousei(AT)office.hiroshima-u.ac.jp
*(AT)は半角の@に変換してください。
TEL:082-424-4564


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