【2023/7/12開催報告】第152回コンソーシアム人材セミナー「イノベーションのための多様なキャリア形成 (コニカミノルタ株式会社)」を開催しました

2023年7月12日、第152回コンソーシアム人材セミナー「イノベーションのための多様なキャリア形成」を開催しました。

【講 師】コニカミノルタ株式会社 北 弘志 氏
【参加者】28人

概要

 ご自身の経歴、コニカミノルタ株式会社の事業についての説明も交えながら、大きく3つのポイントが示されました。

 一つ目は、超スマート社会及びデジタルトランスフォーメーション(DX)について。

 2030年までに超スマート社会つまりSociety5.0が到来し、データ駆動型技術開発が求められる。これまで対人であった仕事が対AIでデータを示すことが必要になり、また、ビッグデータに基づく研究開発、デジタルトランスフォーメーション(DX)も重要で、AIとロボットを積極的に利用することが必要だと説明されました。
 同社では時代とともに変化する人々の「みたい」に応えてきたが、こうした社会の変化の中でイノベーションを興すために、技術だけでなくイノベーションのプロセスを作ることを目指し、もの作りから発展して、社会の困りごとを解決するケアサポートソリューションなどの新規事業に取り組んでいると話されました。
 また、研究開発で陥りがちな”ワナ”として「木を見て森を見ず」があり、研究に没頭して、社会課題に気づかないこともあると指摘されました。

 二つ目は「演繹と帰納、そしてアブダクション」について。

 従来の技術界では、いろんなデータから合理的に説明できる仮説を立て、それを検証するアブダクション、つまり仮説推論が求められ、その仮説を立てるひらめきと検証が重要とされたが、現在はデータ駆動を駆使した形が求められていると説明がありました。
 北氏は、研究開発の発端は“秀逸な発想”からであって、それが時代の変遷によって、“データからの気づき”が付け加わっていると考えるべきだと話されました。

 最後は、「博士課程後期で学ばれている皆さんへ」のメッセージ。

 改めて超スマート社会とデジタルトランスフォーメーションについて説明があり、博士課程学生に求められていることとして、データ駆動型の開発の能力と、研究の“源流”に遡る能力が示されました。
さらに「信念を持ち、共感を与え、社会に名を残す存在になれ」と話されました。

                      (文責:人間社会科学研究科博士課程後期3年 太田 淳平)

 

【お問い合わせ先】
広島大学グローバルキャリアデザインセンター(担当 宮地、田中)
E-mail:wakateyousei(AT)office.hiroshima-u.ac.jp
*(AT)は半角の@に変換してください。
TEL:082-424-4564


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