7月22日の日食について(観察の仕方に関する注意)



7月22日に全国で日食が見られます。広島県でも9時41分頃に欠け始め、11時00分頃に最大食分約86%(直径の86%まで月が隠す)に達し、12時20分頃に終了する部分日食がご覧になれます。どのような向きに欠けていくのか、なぜたまにしか日食が起こらないのか、太陽系の立体的な構造や運動に思いをめぐらせる良い機会だと思います。観察する際は、決して、直接太陽を見ることはせずに、以下のページの情報などを参考にして、安全に観察するように御注意をお願いします。

国立天文台のページ www.nao.ac.jp/phenomena/20090722/index.html

広島市こども文化科学館のページ www.pyonta.city.hiroshima.jp/blog/pages/number/56.html

太陽は紫外線から赤外線にかけて強い電磁波を放射しています。色のついた下敷きやススを付けたガラスなどでは、目に見える可視光は弱めても、それ以外の電磁波は透過させる、目を傷める危険がありますので、そういったものを通して太陽を見ることは決してしないよう、お願いします。市販の日食めがね(科学館などで販売されています)など、安全であることがわかっているものをお使い下さい。

安全に太陽の形を見ることができる方法のひとつとして、ダンボール箱で作るピンホールカメラを紹介します。大き目のダンボール箱を下図のように組み立て、上部にがびょうで穴(=ピンホール)を開けて、太陽へ向けると、箱の中に太陽の像が写し出されます。太陽の像はそれほど明るくないので、みにくい場合は箱のフタを閉じぎみにすると良いでしょう。

このピンホールカメラの原理は至るところで働いています。麦わら帽子の影や、木漏れ日など、身の回りで太陽の像が写っているところは以外に多いので、日食の最中にそういった場所で太陽の形を眺めるのも安全で良いと思われます。

また、鏡に5mmほどの穴を開けた紙を貼って、太陽の反射光を数メートル以上はなれた壁に映しても、ピンホールカメラと同じ原理で、太陽の形が写し出されます。


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