アイソン彗星について



アイソン彗星 C/2012 S1 (ISON)は、11月29日に太陽に最接近し、その前後には明るくなるのではないかと期待されていましたが、太陽観測衛星にの映像から、アイソン彗星の核が少なくとも一部蒸発ないし崩壊したと考えられており、再び12月初旬の明け方の空でどのように見えるかは、よくわかっていません。

以下は、11月19日未明にかなた望遠鏡で撮影したアイソン彗星の頭部(核およびコマ)の写真です。視野は横8分角縦6分角で、有効波長0.44μm、0.55μm、0.65μmの3波長で撮影した画像からLRGB3色カラー合成しています。(赤青緑白の細長い帯は、背景の恒星です。彗星は空をどんどん動くためこのような画像になっています) 

上の写真で太陽は左下の方向にあり、太陽の逆側に向かって尾が伸びているのがわかります。彗星の光は主に、核から放出された固体微粒子が太陽の光を反射して光る成分(白色)と、プラズマ起源の輝線スペクトル(可視域では炭素分子による緑色の輝線が強いです)との2種類で構成されます。核付近ではプラズマ起源の緑色の光が目立っているのが判ります。

以下は、9月から11月に掛けて、同じくかなた望遠鏡で撮影したアイソン彗星です。太陽に接近するにつれ、次第に明るく大きくなっているのが判ります。視野はいずれも6分角x6分角で、有効波長0.65μmの単色撮像になります。

9月19日

10月22日

11月6日

11月19日

アイソン彗星に関する詳細は、以下のリンク先をご参照ください。


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