令和3年度司法試験結果を受けて

   9月7日、令和3年度司法試験の合格発表がありました。

 合格された皆さん、誠におめでとうございます。コロナ禍が継続し学習環境が制約されるなか、それを乗り越えて、自らの夢を実現するために日々勉学に精進された努力の成果です。皆さんの合格までの道のりは一人一人違っていますが、自らの学修プロセスを、智恵と勇気を振り絞って、着実に歩み続けている点は同じであると思います。この歩みにおける工夫や改善を通じた学びは皆さんの法曹としての職責を果たすのにもっとも頼りになる友となるでしょう。さらなる飛躍を目指して頑張って下さい。

 残念な結果となった皆さん、その志をかなえるためにお一人お一人を支えて導くことができなかったことをまずもってお詫び申し上げます。さらに教育力を鍛え質の向上に努めてまいりますので、皆さんも、これに屈することなく、再び立ち上がって、法曹への道をともに歩むことをお願い申し上げます。一緒に、画一的な試験勉強にとどまることなく、自らを錬磨し自らの学びのスタイルを確立できるレベルまで学修を進めていきましょう。必ず結果はついてきます。

 今年度は、本専攻修了後1年以内の司法試験合格率が昨年度より大きく改善されはしましたが、全体の合格率は全国平均を超えるという目標は達成できませんでした。
神戸大学法科大学院、広島弁護士会、リーガルフェローである弁護士の方々、地元の官公庁・企業の皆様より、有益なご助言や多大なご支援を賜りながら活かし切れずにおりますことを深く反省いたしております。
本専攻に属する教職員一人一人が、感謝を胸に、妥協することなく、学びを追求し、学修指導のすべてをブラッシュアップしてまいります。

 今後とも、ご指導、ご鞭撻のほど、よろしくお願い申し上げます。

令和3年9月9日

         
広島大学法科大学院                                            
                 広島大学大学院人間社会科学研究科実務法学専攻長 
秋 野 成 人     


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