医学科教育プログラム

2022年入学生のカリキュラム

※学生のコメントについては、カリキュラムの変更等により、上記のプログラムと一部違いがあります。

1年次生

4~5月に、チューターごとに企画されるオリエンテーション行事に参加し、上級生と交流しながら充実した学生生活を送るきっかけを作ります。1年生は主に教養教育を学びます。一部、専門教育として「脳神経医学Ⅰ」「医療者プロフェッショナリズム」、「コミュニケーション学」などを学ぶことにより、基礎医学の知識や医師の素養を身につけます。「医療行動学」など、医療や研究が行われている最前線の現場に出向いてこれから自分が進む医療人の姿をイメージしてもらう授業もあります。また、夏休みには、歯学部・薬学部と合同で早期体験実習を行い、チーム医療の基礎を学びます。
※2022年度の合同早期体験実習は新型コロナウイルス感染症のため中止となりました。

IPE(多職種連携教育)での
意見交換風景

学生のコメント(医学科2年生 山下 正太郎さん)

1年生は、他の学年に比べて覚えなければならないことは少ないようですが、医療人としての素養を養うための講義がたくさんあります。医療者としての倫理観を学んだり、具体的なシチュエーションを設定して患者さんとのコミュニケーションの取り方について考えたりすることを通して、将来の医療者としての自覚が持てるようになります。人体の構造などの医学知識を学ぶ講義は、後期から始まります。
また、1年生では、自分の将来について考える機会も豊富です。研究や臨床の現場で活躍されている学内外の先生方に講義をしていただき、臨床や研究の実際について知ることができます。将来の具体的なビジョンを持ちやすくなるため、日ごろの学習に対する意欲が高まります。
初めての大学生活ということで慣れるまでは少し大変かもしれませんが、新たな世界を知ることができ、とても充実した1年を送ることができます。

2年次生

2年生からは、学習の場はすべて霞キャンパスに移り、本格的な医学の勉強が始まり、「人体構造学」、「脳神経医学Ⅱ」「組織細胞機能学」(生化学1、生化学2、生理学)、「生体反応学」(細菌学、ウイルス学、薬理学、免疫学)などの基礎医学の授業で正常な人体の構造としくみを学びます。また、「人類遺伝学」、「放射線生物学・放射線健康リスク科学」などの科目では、医師として身につけるべき素養・教養を身につけます。「病因病態学」(病理学)は主として病気の仕組みについて、チュートリアル方式および通常の講義型式を併用しながら学びます。チュートリアル方式とは、問題を解決する能力と自ら主体的に学ぶ習慣を身につけるための、グループ学習を中心とした新しい授業のスタイルです。

基礎医学の実習風景

学生のコメント(医学科3年生 高橋 万由子さん)

2年生の前期には、4カ月に渡る解剖学実習が行われます。解剖学実習では、献体された御遺体を解剖し、時にはCTやMRI画像と相関させながら、人体の複雑な構造を学びます。また、人体の発生や、各器官の細胞・組織構築についても学習し、これらの内容も意識しながら解剖学実習を進めていきます。組織細胞機能学では、生体の恒常性がどのようにして維持されているのかを学び、その異常が種々の疾患につながることを学習します。
後期にはウイルス学や免疫学の講義があり、現在流行している新型コロナウイルスの構造や、複製機構、ウイルスに対する生体の免疫機構、PCR検査の原理、といった内容も学習するため、メディアで取り上げられる様々な情報の取捨選択にも役立ちます。
2年生は膨大な知識を身につける必要があり、受験期を思い出すほどの辛さを感じる時もありますが、3年生で様々な疾患を学ぶ際に、2年生で習得した知識を大いに活かすことができます。

3年次生

2年生までに学んだ正常な体の知識の上に、様々な病気について学びます。臨床医学の講義では、医の倫理、診察の基本から始めて、まずは人体の各臓器におこる病気について、次いで全身に症状が現れる各種疾患について学びます。また、専門の外国人教員による少人数の「医学英語」の授業も行われます。「臨床病理学」では、チュートリアル方式および通常の講義型式が併用されます。その後3年次の最後には「社会医学」(法医学、衛生学、公衆衛生学)を学びます。

チュートリアル講義での
ディスカッション

学生のコメント(医学科4年生 木曽 遼太郎さん)

3年生ではいよいよ臨床医学の授業が始まります。消化器・呼吸器・循環器など、役割によってグループ分けされた臓器において、様々な疾患がどのようにして発生し、どのような症状が生じ、そしてどのように診断・治療していくのかを学んでいきます。科目数が非常に多くそれに伴ってテストもほぼ毎週のようにやってくるので、計画的にそして友達と協力して勉強することが大切です。また、終盤では社会医学の講義が始まり、グループワークを通じて医学と社会の繋がりを学びます。
4年生以降は研究室に配属されたり少人数でグループを組んで診療科を回ったりと、大勢で講義を受けることがほとんどないので、3年生が全員で一緒に授業を受ける最後の機会といっても過言ではありません。
また、3年生では部活動やサークル活動で幹部を務めるので、大変ではありますが非常にやりがいのある学年です。

4年次生

3年生までに基本的な病気の講義は終了し、4年次前期には、学内及び海外を含めた学外の施設でも実施することができる「医学研究実習」を行います。実習の研究成果が上がれば、学会発表や論文執筆もめざします。実習の最後には、全員がポスターを作成し、これを審査員の前で発表する発表会が行われます。「症候診断治療学」では、患者が症状を訴えて来られたことを想定して、それをどのように診察し、検査を行って診断に至るか、またいかなる診療を行うのかを、チュートリアル方式で学びます。その後、「臨床実習」に備えて「臨床実習入門プログラム」で実践的な診療技能を習得します。この前後には、それまで身につけた基礎・臨床医学の知識や技能・態度をチェックする共用試験(コンピュータで知識を問うCBTと、診療技能を見るOSCEからなります)を受けます。これに合格すると大学から白衣とワッペンが授与され、1月からの「臨床実習」への参加が許可されます。こうして年明けの1月からはいよいよ「臨床実習Ⅰ」が始まります。

診療手技のトレーニング風景

学生のコメント(医学科5年生 髙野 言深さん)

医学研究実習は自分が興味をもつ分野の研究室に配属され、約4か月間にわたって研究活動を行います。学外施設でも実習を行うことができ、私は幼少期から憧れていた先生の研究室で実習させていただくことができました。毎日の実験を進めるだけでなく、論文を読んだりセミナーに参加したりと、アカデミアの雰囲気を肌で感じることができます。実習終了時には研究発表会があります。大勢の学生と先生方の前でのプレゼンは緊張感がありましたが、自分が取り組んできたことを評価していただき自信に繫がりました。
秋にはCBT、OSCEと臨床実習に出るために必要な大きな試験が続きます。提示された症例を検討する症候診断治療学や、実際の診察方法を学ぶ臨床実習入門プログラムと並行して、これらの試験に向けた勉強を進めていきます。
年明けからは臨床実習が開始されます。今まで授業や教科書で得た知識を基に、実際の患者さんの前で行われるより臨床的な医学を学ぶことができます。

5年次生

臨床実習では、実際の患者さんに対する診療のなかで実習が行われます。「臨床実習Ⅰ」は4年次から始まっていますが、5年次では1年を通じて臨床実習が行われます。3人ないし4人1組ですべての診療科で実習する「臨床実習Ⅰ」が12月一杯で終わると、1月からは希望の診療科を選択しさらに深い実習となる「臨床実習Ⅱ」が始まります。「臨床実習Ⅱ」では、大学病院だけではなく県内の多くの国公私立病院でも実習が行われます。

臨床実習での画像診断演習

学生のコメント(医学科6年生 植木 伸哉さん)

5年生からは3~4人1組の班で1年間を通して、全ての診療科で実習を行います。今まで学んだ知識をもとに、実際の患者さんを受け持って、病態生理や診断、検査、治療を学んでいきます。患者さんのベットサイドに立って問診をしたり、患者さんが検査や治療をしているところに立ち会うことで、今まで学んできたことが実際の臨床で活きていることを感じることができます。また実際の患者さんについて、指導医の先生方から指導を受けることができます。指導医の先生方や班員とディスカッションを行うことで、疾患についてより深く理解することができます。
そして大学病院のみならず、県内の市中病院で実習を行うことも可能です。今まで勉強してきた知識を活かすことができるのみならず、将来医師として働くことをより自覚することができる充実した1年間を過ごすことが可能です。

6年次生

9月末まで「臨床実習Ⅱ」が行われます。この実習の合間には、卒後研修を希望する病院を見学したり、面接を受けたりします。夏前には全国規模で自分の希望する病院と病院の受け入れ枠を調整する「マッチング」が行われます。そして10月に卒業試験が行われ、すべての科目に合格すると卒業できます。卒業の前、毎年2月初旬に国家試験が行われ、6年間の学習の成果をいかんなく発揮することになります。

臨床実習風景


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