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広島大学バイオマスプロジェクト研究センターと中国地域バイオマス利用研究会の共催で「広島大学バイオマスイブニングセミナー」を開催しています。バイオマスに関する基本的な考え方から最先端の情報までをカバーして、この地域におけるバイオマスの活動に資することを目的とするものです。第6回を以下の日程で開催しますので、ご参集ください。
- 日時: 2013年2月15日(金) 16:20~17:50
- 会場: 広島大学(東広島キャンパス) 工学部 講義棟 110講義室
【会場へのアクセス】
【プログラム】
- 解説: 大学院工学研究院 教授 松村 幸彦
- 司会: 大学院工学研究院 教授 松村 幸彦、助教 神名 麻智
◎講演: 大学院工学研究院 助教 神名 麻智
「酵母のエタノール発酵および増殖に及ぼす発酵阻害物質の影響」
木質バイオマスからエタノールを生産する際、最初の処理段階である前処理中に発酵阻害物質が生成されます。
発酵阻害物質は、酵母の増殖、発酵に影響を及ぼすことが知られています。
本研究では、種々の発酵阻害物質の酵母増殖および発酵に対する影響を様々な条件で調べ、より高効率なエタノール生産を検討します。
◎講演: 大学院先端物質科学研究科 博士課程前期2年 山口 健志
「海洋藻類のメタン発酵高度化に資する微生物機能の解析」
海洋藻類のメタン発酵技術の開発が進められています。
しかし、海藻の主成分であるアルギン酸は難分解性であり、一般的なメタン菌での分解は困難です。
そこで、アルギン酸の分解が可能な菌叢を取得し、アルギン酸の嫌気的消化メカニズムを調べました。
また、大型藻類の無加水処理時に問題となる高塩濃度環境下でのメタン発酵の実現に向けて、耐塩性メタン発酵菌叢の取得を目指し実験を行いました。
◎講演: 工学部第一類(機械システム工学系) 4年 宇並 祐太
「下水汚泥の超臨界水ガス化におけるリンの挙動」
世界的に高品質なリン鉱石の枯渇が心配されており、リンの循環システムの構築が求められています。また、下水汚泥は含水率とリンの含有率の高い廃棄物系バイオマスですが、年々その生産量は増加しており、その対策が求められています。
そのような背景の中、バイオマスからエネルギーを得る方法として超臨界水ガス化に注目が集まっています。
超臨界水ガス化は、水が反応媒体として働くために乾燥工程が不要で、含水率の高いバイオマスのガス化に適した技術です。さらに、ガス化されない無機物は固体か液体として回収されますので、下水汚泥を超臨界水ガス化することでリンの回収が可能となると考えられます。
実際に超臨界水ガス化を利用してリンを回収する研究は行われていますが、超臨界水ガス化の際のリンの挙動について系統的な研究はまだなされていません。
そこで、超臨界水ガス化を用いて下水汚泥をガス化した際のリンの挙動について確認を行いました。
※なお、意見交換会を18:00から開催します。
ご都合の付く方はこちらにもご参加ください(参加費 800円)。
【お問い合わせ先】
広島大学 大学院工学研究科
熱工学研究室 中嶋
メール: y4naka[AT]hiroshima-u.ac.jp
([AT]は半角@に置き換えてください。)