英詩に迷い込んだ猫たち
著者:松本舞・吉中孝志
発行所:株式会社小鳥遊書房
寄贈者からのメッセージ
猫。この不思議で愛おしい生き物。猫たちの世界は、人間と重なっているようで、時間も、そして空間さえも、彼らにしかわからない、猫たちにしか共有できない、なにかがある。
ふわふわして、ぷにぷにした肉球をもっていて、彼らがあまりにも人間に寄り添っているようにみえるので人間は同じものをみていると錯覚する。それでも人間たちは、不意に、猫たちにしか見えないもの、聞こえないものを感じてしまい、「なぜ、お前は猫なのか?」と、愛おしく、そして寂しさをもって、問いかける。
本書は、猫性―猫らしさ、猫の特徴、猫の不思議など―をいくつかに分類し、それにまつわる詩や文学、動物行動学などの書籍を紹介しています。これまでに、ありそうでなかった、「猫性」という観点から、猫の英詩の日本語訳とその解説、猫性にまつわる小説やエッセイ、科学的な論文等を猫らしく気まぐれにまとめた本となっています。さまざまな猫の姿、そして、チョーサー、宇多天皇、紫式部からT・S・エリオット、R・S・トマス、小林一茶、夏目漱石、内田百閒、萩原朔太郎、武田百合子、小池昌代、角田光代、養老孟司・・・と、猫たちを愛した人間たちの視線を味わっていただける本となっています。猫たちが紡ぐ詩や物語のなかに迷いこみ、可愛らしいだけではない、奥深い猫まみれの世界をお楽しみください。
倉田賢一論文選
著者:倉田賢一
発行所:エトヴァス・ノイエス
寄贈者からのメッセージ
19世紀の作家であるジョージ・エリオットの小説と精神分析(フロイト・ラカン)的解釈を専門にされていた、故倉田賢一先生(2016-2024年アメリカ・イギリス文学分野、准教授)の論文集。 ‘George Eliot, Marchel Proust and the Logic of Desire’ (George Eliot Review, 2013: 44: George Eliot, Marcel Proust and the Logic of Desire · George Eliot Scholars) など、若き日の論考が収録されています。広島大学ご着任の際、倉田先生はメールマガジン(No.73〔2016年5月号〕)において次のように述べておられました。
——近代小説の本質的価値などと言いますとなにやら大げさで、また『本質』一般が疑いの目をもって見られる今日ではありますが、『文学』を(見方によっては不相応に)高い地位へと押し上げたものは近代リアリズム小説であり、それがいま(これも見方によっては不相応に)低い地位へと押し下げられようとしているところ、『文学』研究をあらためて自己定義することが必要とされているように思われます。——
本論文集は、この言葉を残された倉田先生を偲び、編まれたものです。若くした亡くなられたことは何より残念ですが、より多くの方に倉田先生の声が届きますように。
中国占術の源流―通論・学統・易書・技法で読み解く漢代易学の全貌―
著者:藤田衛
発行所:広島大学出版会
寄贈者からのメッセージ
難解で底なしの深みを持つ『易経』の世界。
『易』の学問は、いかにして知の体系へと成長していったのか。その問いに正面から向き合ったのが本書である。
鈴木由次郎の『漢易研究』以来、約60年ぶりとなる本格的な入門・概説書として刊行された本書は、易学の歴史における基礎が形づくられた漢代易学について、基礎知識、第一編「通論編」(歴史)、第二編「学統編」(学派)、第三編「易書編」(文献)、第四編「技法編」(技法)の五部構成で解説している。
豊富な図表や文献リストとともに丁寧に説明された本書は、「易を学びたいが、どこから手を付ければよいか分からない」という初学者の切実な声に応えるべく書かれている。研究書・解説書としてはもちろんのこと、文献リストや実用例を参考とするレファレンス・ブックとしても活用できる。
研究者はもとより、『易』に興味がある方、これから『易』について学ぼうとする方など、様々な読者に活用していただきたい1冊である。
小早川隆景 史料で読みとく生涯
著者:本多博之
発行所:吉川弘文館

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