薬物療法開発学

【研究キーワード】
食物アレルギー、高分子化合物、消化管吸収、生薬、乳酸菌、非アルコール性脂肪性肝炎、抗炎症作用

【最近のハイライト】
アスピリンなどの非ステロイド性抗炎症薬の服用は、食物抗原タンパク質の消化管吸収を増加させることで、アレルギー症状を誘発します。当研究室では、動物モデルを用いた解析によりアスピリンが細胞間隙輸送を介した小麦抗原タンパク質(グリアジン)の消化管吸収を増強すること、アスピリンによるグリアジンの吸収増加には、胃内での部分消化や酵素による分子修飾が重要な役割を果たすことを明らかにしました。

【教育内容】
薬物療法とは、薬を使って行う治療法です。薬の有効性を最大限に引き出すためには、治療の対象となる疾患のメカニズムを理解し、適切な薬を選択・使用する必要があります。学部教育では、「医学概論」と「臨床薬物治療学」を担当し、薬学部生に必要な疾患の基本病態、診断法、薬物治療について講義をしています。また、「臨床事前実習」では、実務実習や薬剤師業務を行う際に必要な基礎的知識と技能、態度の習得を目的に実習を行っています。さらに下記の研究テーマに沿った実験や文献紹介セミナーを通じて、問題解決能力の育成を目指しています。

【研究内容】
・高分子化合物の消化管吸収機構の解明と影響因子の解析
・食物アレルギーの発症におよぼす影響因子の解析
・アレルギー疾患動物モデルの作製
・植物乳酸菌による発酵がもたらす生薬の薬効変化の解析


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