広島学院高等学校の1年生が生物生産学部を訪問しました



平成25年9月13日(金)、広島学院高等学校の1年生72名と教員1名が生物生産学部を訪問しました。



中野入試委員長による生物生産学部の教育・入試等の説明に引き続き、水産分野、食品分野の

お二人の先生から研究内容を紹介する講義が行われました。




坂井陽一教授(水産生物科学コース・水圏資源生物学研究室)の「お魚の不思議」と題する講義では、

まず、教室に居ながらすっかり南の島の水中に潜ったかのような気分で、海の中でどうやって個々の

魚の生活について研究するのかという基礎的な説明がありました。

次に、オスとメスの両方に性転換する魚の社会行動について、具体的な実験が紹介され、性転換は

どんな状況下でどういう順番で進行していくかについてわかりやすいお話をいただきました。

生徒たちは、これまで聞いたこともなかった不思議な魚の行動と坂井先生の研究に対する情熱に

圧倒された様子でした。
(坂井先生)魚の性転換のメカニズム。将来、研究者になって解き明かしませんか?


次に、島本整教授(食品衛生学)の「渋柿でノロウイルス退治」と題する講義では、まず、研究の背景として、

ノロウイルス食中毒が大きな社会問題になっていること、これに有効で食品取扱現場でも安全な消毒剤の

必要性について解説がありました。

その後、渋柿の成分である柿タンニンの抗ノロウイルス活性の実験結果、さらにはその他の様々なウイルスにも

有効なことが紹介されました。また、企業との共同研究により研究の成果が商品開発につながり、社会の役

に立っていく過程について貴重な話を聞くことができました。この消毒剤の成分は天然物と食品添加物だけで

あるため、たとえ口に入っても問題のない安全性の高いものであることに現物をみて納得した様子でした。



今回の講義で大学の研究者の研究への熱い情熱や社会に役立つ研究の一端にふれたことと思います。

今日の講義体験を是非、今後の高校での勉学や進路選択に活かしていってほしいと思います。
(島本先生)体に安全な渋柿の成分がノロウイルスをやっつけることを発見
文:中野学部入学試験委員長


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