広島大学大学院先進理工系科学研究科 熱工学研究室内
中国地域バイオマス利用研究会
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日時:2025年1月16日
プログラム
解説 広島大学大学院先進理工系科学研究科 教授 松村 幸彦

講演 広島大学大学院 先進理工系科学研究科 D1 アフィカ リアナ ビンティ サザリ
「グルコースからの5-ヒドロキシメチルフルフラール (5-HMF) 生産の水熱条件下での最適化」
バイオマス変換の研究は、化石燃料への依存を減らし、環境問題に対処する可能性があるため、極めて重要です。バイオマス原料として一般的に使用される化合物であるグルコースは、幅広い産業用途を持つ多用途プラットフォーム化学物質である5-ヒドロキシメチルフルフラール (5-HMF) の生成において重要な役割を果たします。5-HMFは、燃料、香料、香水、溶媒、医薬品、農薬、ポリマーの製造において非常に価値があることが証明されています。これまで、多くの研究者がグルコースの水熱分解を研究し、5-HMFがその中間生成物として同定されてきました。しかし、亜臨界水および超臨界水条件下での5-HMF生成に関する反応速度に特化した詳細な研究はまだ不足しています。本研究は、触媒を添加せずに短い滞留時間に焦点を当て、グルコースから5-HMFへの反応速度を解明することで、このギャップを埋めることを目的としています。

講演 金沢大学理工研究域生命理工学系 教授 髙橋 憲司
「2軸混練機を用いたバイオマスのメカノケミストリー:COI-NEXT 金沢大学拠点の戦略」
溶媒を用いずに機械的エネルギーでバイオマスの化学反応を進行する取り組みを紹介します。特に、メカノケミストリーによるバイオマスのエステル化反応による吸水性ポリマーや熱可塑性バイオプラスチックの製造について最近の成果に焦点を当てます。また、JST COI-NEXT での取り組みについても紹介します。

司会 広島大学大学院先進理工系科学研究科 教授 松村 幸彦