学部長挨拶

経済学部長  森 良次

経済学の基礎・専門知識の修得と経済問題を発見し解決することのできる経済分析能力の養成を目指します

 広島大学経済学部は、前身の政経学部が1949年に創設されて以来75年の歴史を有しています。1977年に政経学部から経済学部が独立し、1995年に東広島キャンパスに移転しました。現在、経済学部は、東広島キャンパスに昼間コース(現代経済プログラム)を、東千田キャンパス(広島市)に夜間主コース(経済・経営統合プログラム)をそれぞれおき、両キャンパスで研究教育を行っています。
 経済学というと景気や株価の予測などお金儲けを連想するかもしれません。それらは経済学の研究対象の一部ではあるものの、少子高齢化や医療などの身近な問題から、技術進歩と雇用、グローバリゼーションと貿易戦争、そして気候変動にいたるまで経済学は様々な問題を取り扱っています。これらの問題は社会が安定を維持し私たちが幸せに暮らすために改善、解決すべき切実な課題であり、その本質を理解し解決策を考えるために経済学はあります。
 広島大学経済学部では、積み上げ方式による経済学の基礎・専門知識の修得と、その基礎のうえに現代社会の様々な経済問題を発見し、解決することのできる理論的・実証的・歴史的な経済分析能力の養成を目指しています。そのために少人数教育を学部教育の柱と位置づけ、3、4年次には「演習」、「卒業論文」を通じて、学生が切磋琢磨し、専門知識の応用能力や論考する能力を鍛えるとともに、プレゼンテーション能力の向上に努めています。
 以上を学生教育の基本としたうえで、広島大学経済学部では国際的視野と外国語によるコミュニケーション能力の習得を奨励しており、単位互換制度の積極的な活用などにより、留学しても4年間で卒業できるよう支援しています。また他学部とも共同してデータ分析に関する学習機会を提供し、テクノロジーを利用した問題解決能力の習得を支援しています。さらに高度な経済学を学ぶ意欲のある学生のために、学部3、4年次に大学院授業の履修を開始し、学部卒業後に大学院に進学すれば最短1年間で修士(博士前期)課程を修了できる学部・修士5年一貫教育プログラムを提供しています。
 


up