中国電力株式会社 電源事業本部 水力土木技術Gr 森 賢太郎 さん

誰もが利用する社会基盤に従事する責任とやりがいを糧に

 

中国電力株式会社
電源事業本部 水力土木技術Gr

森 賢太郎さん

広島大学工学部 第四類 2006年度卒業

愛媛県立松山南高等学校 出身

現在の仕事内容について

 中国電力株式会社で主に水力発電所のダムや水路他土木設備を維持管理する仕事に従事しています。当社の水力発電所には、明治後半から運転を開始した発電所もあり、老朽化が進んだ発電所については、水車・発電機を取替える等の改修工事を計画的に実施しています。私は、現在、そのうちの1つの発電所について改修工事の設計を担当しています。
 設計する中で自分のアイデアが採用され、それが現場で実際に形となったときは非常に感慨深いものがあります。一方で、工事を実施するためには、土木分野に限らず電気や機械といった専門分野の方々と調整を行いながら計画する必要があり、工事を円滑に進めるためには知識だけではなく協調性が大きなポイントとなります。

学生時代について

 他大学と大きく異なる点としては、入学して1年後に社会基盤環境工学、輸送機器環境工学、建築の3種類の課程を選択できる点です。私は、高校時代には「建築士になりたい」や「土木技術者になりたい」という思いはなく、漠然とモノづくりをしたいという思いから広島大学に進学しました。その後、1年をかけて社会基盤施設の建設・維持管理に携わりたいと思うようになり社会基盤環境工学プログラム(土木)の道を選択しました。1年間、同じ志を持つ友人たちと「自分がやりたいこと」をじっくり考えたうえで進路を選択できることは大きな魅力だと思います。

 在学中の研究テーマは、鋼材とコンクリートを使った試験体を自分で設計・製作し、どれだけの力が加われば壊れるか、どのように変形して壊れるかといった実験を行い、その構造物の設計式を提案するといった内容でした。3年間の研究を通して、構造物の挙動を頭の中でイメージする力を養うことができ、その経験は現在の仕事においてもダムや水路に力が加わったときの挙動をイメージしながら設備の健全性を判断することや、新しい構造物を設計するうえでも非常に活かされています。


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