旭洋造船株式会社 船体設計部 基本設計課 河野祐一 さん

人との関わりで得られた様々な経験が、きっと社会人としても役立つはずです

旭洋造船株式会社
船体設計部 基本設計課

河野 祐一 さん

広島大学工学部 第四類
2016年度卒業
宮崎県立延岡高等学校 出身

仕事をしていて感じる“やりがい”“よろこび”について

 船舶設計の最上流部署である基本設計課で、船舶の仕様を決定する初期設計から引渡し前の試運転など、受注から納入までの各種業務に携わっています。私の勤める旭洋造船はマーケットの動きにあわせてコンテナ船やLPG船、冷凍船など、様々な種類の商船を一隻ずつ船主のご要望に合わせたオーダーメイドで設計・建造を行う造船所です。
 毎回、設計思想や目標設定が変わるため、悪戦苦闘していますが、日々やりがいを感じながら業務に取り組んでいます。そのおかげか、会社近くの関門海峡で私たちの設計した船が運航しているのを見ると大変嬉しく、達成感を実感することができます。

海上試運転中

“大変なこと”や“印象に残っているエピソード”

 2024年3月に完工した捕鯨母船“関鯨丸”は、普段私たちが建造するコンテナ船やLPG船などの商船と異なり、鯨の解体/加工/運搬を行う船として73年ぶりに建造されました。船主の要望される仕様や適用される規則に従い一から設計を積み上げていくことは、初めての経験ばかりで一筋縄ではいかない大変難しい作業の連続でしたが、無事引き渡せたときにはとても大きな達成感を味わうことが出来ました。

広島大学・工学部へ入学されたきっかけ

 小さい頃から工作やモノづくりは大好きでしたが、やりたいことが明確ではなかったので、学部2年生で社会基盤、輸送機器、建築の3種類の課程を選択できる点に魅力を感じ、広島大学工学部第四類へ進学しました。
 在学中は勉学もそこそこにアルバイトや趣味に明け暮れましたが、そんなマイペースな性格からか、学部3年生でのインターン募集はほとんどが締め切られており、先生に相談したところ旭洋造船を紹介していただきました。
 社内の雰囲気や若手にも積極的にチャンスが与えられる社風に惹かれて入社し、今では一員として充実した日々を過ごしておりますが、思えば先生方や友人との縁が今に導いてくれたと感謝しています。

学生時代に“やっておけば良かったと思うこと”

 造船設計に限りませんが、製造業として工学的な基礎知識は様々な場面で必要となるため、入社してからも学生時代に学んだことを振返りながら業務に取り組むことが多いかと思います。また適用される国際規則の調査や海外船主との仕様協議などで英語を用いる機会も多いので、時間に余裕のある在学中に英語をマスターしておけばよかったと後悔しています。

広島大学・工学部在校生へのエール&メッセージ

 広大な1つのキャンパスに大勢の多様な学生が在籍していることが広島大学の特色のひとつだと思います。人との関わりで得られた様々な経験が、きっと社会人としても役立つはずです。是非初心を忘れず様々なことにチャレンジして、充実した大学生活を楽しんでください。

建造ドック内にて

造船所の夜景


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