株式会社日本製鋼所 成形機事業部 副事業部長 技術士(化学部門、総合技術管理部門)金岡 雅俊 さん

仮説・検証と思考実験

金岡さん

 

株式会社日本製鋼所
成形機事業部 副事業部長
技術士(化学部門、総合技術監理部門)

金岡 雅俊さん

広島大学工学部 第四類 1987年度卒業

山口県立岩国高校 出身

現在の仕事内容について

 現在私は、株式会社日本製鋼所に勤めています。広島市に在住の方は入川(海田方面)の「セーコーショ」といえば馴染みがある方も多いのではないでしょうか。また、大砲を作っている会社とイメージされるかたもいらっしゃると思いますが、現在では大きく産業機械事業と素形材・エネルギー事業の2つを事業の柱としており、その中で私は産業機械事業の1つである成形機事業部で射出成形機を担当しています。
 射出成形機は、ペレットと呼ばれる米粒サイズのプラスチック原料を攪拌スクリュとヒータの熱で溶融し金型に流し込んだのち冷却固化させることでプラスチック成形品を生産する機械です。身の回りの自動車や家電、百円均一の商品まで幅広いプラスチック部品・製品が当社の射出成形機で生産されていますが、すべてのお客様に安全・安心の機械をお届けするのが私たちの役目です。そのため工場では素材加工から研究開発、設計、組立まで一貫した生産体制をとっていますが、他にも販売部門や海外子会社など多くの部門が存在します。
 私の役割はこれらの部門を調整し会社の活動全体を円滑にすることです。奮闘の毎日ですが苦労の分やりがいのある仕事です。

学生時代について

 大学生活ではいろいろな経験をすることができました。研究室に所属し卒論をまとめた1年と少しの間の経験は、私に大きなふたつの財産を残してくれました。ひとつは、ものの考え方や行動の仕方のなどエンジニアとしての私の原型となるものです。特にタイトルとした「仮説・検証と思考実験」は、仕事の内容が事業運営や管理へと変わった現在でも色あせることなく私の支えになっています。どちらも物事の本質を見極める、炙り出すことにとても有効で私の思考の定石となっています。
 もうひとつは、研究室の皆でいった合宿がきっかけで始めたスキーです。我流ながら健康と家族とのコミュニケーションに一役も二役も買ってくれています。

広島大学・工学部の志望者に対するメッセージ

 広島大学工学部を志望される皆さん、大学生活では勉強も人生経験も大いに楽しんでください。楽しんだ分、その後の人生に大切なことがきっと見つけられるはすです。皆さんが同窓の一員となられることを祈念しております。

金岡さん仕事風景


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