イームル工業株式会社 土肥 義久さん

エンジニアとして大学で勉強したことに自信を持って

イームル工業株式会社 取締役 技術士(電気電子)
土肥 義久 さん

広島大学大学院工学研究科 博士課程前期 システム工学専攻
1982年修了
指導教員 中前 榮八郎 教授(現広島大学名誉教授)

広島市立基町高等学校 出身

【現在の仕事について】

・環境にやさしい電気エネルギーを作り出す技術が自慢

広島大学から数キロしか離れていない八本松町にあるイームル工業で、自然にやさしい水力発電機器を製作しています。ちなみにイームル工業の社名は、Electric(電気)、Agriculture(農業)、Machine(機械)、Life(生活)の頭文字から取ったもので、昭和22年に農村を電化しようと創業された会社です。イームル工業は、数少ない専業メーカーとして、水車の設置条件に応じて、設計から部品の製作、現地の据え付け、完成までを一貫で手掛けています。近年、環境にやさしい電気エネルギーを作り出す水力発電に対する注目度が高まっており、やりがいがあります。

【学生時代について】

・好きこそ物の上手なれ

小さいころから電気が好きで、ラジオを作ったりテレビを分解したり、いろんなものを自作して遊んでいました。そのため、第II類(電気系)を選択したのも、当然の成り行きでした。電気は成熟した分野と思われがちですが、電力ネットワークや情報ネットワーク、スマートフォン、コンピューターなどあらゆるものに電気の技術が応用されており、まだまだ研究テーマとして奥深いものがあると思います。
大学では当時の最新の解析手法であった3次元有限要素法で空心リアクトルの電磁機械力の解析をして、実機を使って測定した結果と解析結果のデータ比較を行いました。
また、コンピュータによる解析結果をグラフィック表示するのがはやりでした。
余談ですが、フェニックス駅伝にはまっていて、その時期が来ると勉強そっちのけでそわそわしていました。

・広島大学・工学部の志望者に対するメッセージ

大学で学んできたことが会社の仕事にそのまま使えるということはそんなにないと思います。しかし、大学で習得した幅広い知識や研究の方法・取り組み方などを仕事の中で発揮していくことが期待されています。
自分も手当り次第いろんな授業を受けていましたが、社会人になって仕事や資格の勉強などに大いに役だっていると思います。


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