2021年7月14日、第118回コンソーシアム人材セミナー「博士が起業すると？」を開催しました。

【講　師】株式会社モルフォ CEO 兼 CTO　平賀 督基 氏
【参加者】32人

平賀氏は博士(理学)取得後、一般企業への就職を経て、2004年に株式会社モルフォを創業されました。2011年には東証マザーズにIPO、現在は100名を超えるエンジニアと共に「全てのカメラに知能をもたせる」ことを目指して事業を推進されています。

セミナーでは、はじめに、同社が世界に先駆けて実現したことをお話しいただきました。ソフトウェアでの手ぶれ補正、HDR、パノラマ撮影、またクラウド上で写真を自動分類する画像認識技術など、日常生活の様々なところで見ることができます。
次に、起業家に大切な資質について、ご自身のご経験を踏まえお話しいただきました。大学院生時代に、自作のものが世の中に出る面白さを感じ、多くの人に使ってもらえるものを作りたいという想いから起業を選択したが、思惑が違ったこと。IPO後の急速な業績落込みにより事業の方向性の見直しと同時に組織再編を迫られたこと。しかし、それらを乗り越え生き残れたのは、博士課程で養った自ら課題設定・解決するという自走する力と、「変化できる者」であったからだと平賀氏は言われます。

質疑応答の時間では、「就職不安」を抱える学生に対して、「根拠のない自信を持つこと、ポジティブシンキングができる人は、はじめの一歩を踏み出す強さがあり、変化にも柔軟に対応できる」と、姿勢の在り方についてお話しいただきました。

• (印象に残ったこと)起業には根拠のない自信が大切であること。(先進理工系科学研究科、博士課程後期)
• 博士号を持ち起業された方の講演は珍しいものでしたので、大変参考になりました。学生に対しても「起業」という選択肢も紹介したうえで支援していきたいと思います。(HIRAKU連携大学、教職員)