田中健太(東京都庁 内定)

(インターンシップ先:インドネシア,国際協力機構(JICA)マカッサルフィールドオフィス(2011年度))

 

「世界のために何かしたい」こう考える人はたくさんいると思います。
私はその方法は2つあると思っています。ひとつは直接的に世界で働くこと、そしてもうひとつは世界に伝えることができる素晴らしさを育て続けることです。
これは、昨年参加したG.ecbo海外インターンシップから感じたことでした。

1か月間インドネシアで過ごしたインターンシップは、日本と世界のつながりを体感する初めての経験でした。
受け入れ先であるJICA マカッサルフィールドオフィスでは、日本の行政機関が、自国では解決しきれない課題を抱える国と、その解決力のある日本の技術をつなぎ、
共にプロジェクトを遂行するたくさんの現場と出会うことができました。日本の技術や取り組みが、世界に広がり他国を支えている、このことに誇りさえ感じました。
インターンシップでは人との出会いにも恵まれ、たくさん現地の友人ができました。どの人もみな親日的なことに驚き、尋ねると「戦後日本は私たちの国のためにたくさんの支援をしてくれた。それにみんな感謝しているし、日本の歴史文化やアニメがとても面白いから好きだし憧れがある。」という答えが返ってきました。国際協力という国家間のつながりが、ひとりひとりの若者にまで広がっていることの素晴らしさが実感できました。そして、「国際協力って日本が持つ良さを伝えることなのかな。」という私なりの考えを持ちました。

就職活動を始めると、これまでの経験を生かし世界のために何かしたいと考えました。しかし同時に、国内にも目を向けなくてはならないと感じていました。それは、今の日本を見ると防災やエネルギー政策、高齢化問題など多くの課題を抱え、元気を失っているからです。そんなとき、冒頭の言葉が浮かびました。
世界に日本の良さを伝えるならば、その発信源がいつまでも成長し続けなくてはならないのではないか、そう考えるようになり、私は今日本が抱える課題に取り組み、世界に誇れる日本をつくりたいという思いが強まりました。そして見つけた答えが日本の首都東京都で行政職員として働くことです。
東京都では、各地に先駆けた取り組みを実践的に行え、またその技術を生かした国際貢献にも取り組んでいるという実績もありました。私が働く先にはきっと、共通の課題を抱える他国のためにもなるという夢が見えたことが決め手でした。
私はこれから、“東京のため”の先に“世界のため”がつながっていることを意識し、働いていきたいです。


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