吉田道利 客員教授と 内海洋輔 元特任助教が文部科学大臣表彰を受賞

吉田客員教授(国立天文台ハワイ観測所長・教授)、内海元特任助教(現 スタンフォード大学物理科学研究員)、および東北大学の田中雅臣 准教授は、日本の重力波追跡観測チームJ-GEMの一員として、2017年8月17日にアメリカの重力波望遠鏡Advanced LIGOとヨーロッパの重力波望遠鏡Advanced Virgoによって観測された重力波源GW170817の観測を行い、重力波源の可視光・赤外線対応天体を捉えて、その明るさの時間変化を追跡することに成功し、今回の受賞に繋がりました。吉田客員教授は、J-GEMを組織し、牽引してきたほか、観測当時は国立天文台ハワイ観測所長としてすばる望遠鏡による観測のスケジュール調整にも尽力しました。吉田客員教授は2017年3月まで宇宙科学センター長・教授に就いており、この研究成果へ結びつく準備段階の仕事を広島大学でこなしています。また、内海元特任助教は、観測当時に広島大学に在任中で、J-GEMの観測全般のマネジメントやGW170817の観測データの解析を主導した他、HinOTORI 50cm望遠鏡の中国・チベットへの建設にも尽力しました。なお、J-GEMには宇宙科学センターの他のメンバーも関わっており、重力波望遠鏡のグレードアップと共に、今後も当該分野での成果の産出が期待されます。

2019年4月17日に文部科学省で開かれた表彰式での写真。左より順に内海、吉田、田中 各氏。(提供: 国立天文台)


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