テキサス大学オースティン校との日米複数学位(修士号)プログラム

目的

今日の国際社会においては、行政、民間企業、非営利組織など各領域において、グローバル化がもたらす諸問題に対する深い洞察力を持つ国際開発協力の専門家への要請が高まっています。本プログラムは、そのようなグローバル化する世界の喫緊の課題に応えることを目標としています。
広島大学大学院国際協力研究科(IDEC)と米国テキサス大学オースティン校リンドンジョンソン公共政策研究科(LBJ-UT/A)は、国際開発協力とグローバル公共政策分野の教育研究において、これまで顕著な実績を積み重ねてきました。IDECは、文理融合の学際的アプローチに基づき、特に平和、環境、教育の3分野に焦点を当てた新たな国際協力学の知の創出を目指し、教育研究活動を展開しています。一方、LBJ SchoolのMasters of Global Policy Studies(MGPS)は、単に政府の政策策定過程に注目するのみでなく、民間部門や非政府部門などグローバル公共政策の構築と実施における重要なステークホルダーにも注目することで、既存の政策研究を乗り越えることを目指しています。同様にMasters of Public Affaires(M.P.Aff.)では、政府のみでなく、民間や非政府組織においても活躍できる公共政策のリーダー育成を目標としています。
日米複数学位プログラムでは、両校の教育研究におけるこれらの実績を有機的に統合することが可能となります。本プログラム参加者は、政府、民間、そして非営利部門の諸キャリアに必要とされる能力を身につけることが出来るでしょう。

入学要件

本プログラムに参加を希望する学生は、IDECとLBJ Schoolのそれぞれに入学申請を行い、双方からの入学許可を得る必要があります。
IDECでは、志願者の国籍、居住地、バックグラウンドなどにより、様々な選抜を行っています。入学時期は4月及び10月の年2回です。出願資格、提出書類、出願期間などの詳細は、「入学案内」をご確認ください。
一方LBJ Schoolへは、MGPS・M.P.Affともに秋入学となります。出願はオンラインで行い、申請書、検定料支払いとあわせて、GRE(Graduate Record Examinations General Test)のスコア、学部・大学院での成績証明書、履歴書、3通の推薦書及びエッセイを提出する必要があります。英語を母語としない者は、TOEFLのスコア提出が必要です。秋入学の場合、通常は毎年1月に入学申請が締め切られますが、本プログラム参加希望者は12月1日までには全ての申請書類を提出することになっています。LBJ Schoolにおける入試の詳細は、HPを確認してください

修了要件

修了要件

本プログラム参加学生は、広島とオースティンにそれぞれ少なくとも1年半滞在し、IDEC/MGPSの学生は合計67単位(IDECで30 単位、MGPSで37credit hours)の履修及び修士論文、IDEC/M.P.Affの学生は合計66 単位(IDECで30単位、M.P.Affで36 credit hours)の履修及び修士論文が必須となります。

IDECでの修了要件(30単位)は以下のとおりです。詳細は「修了要件・学位」を確認してください。
(1) 6単位(研究科共通科目I・II)
(2) 12単位(主任指導教員指定科目)
(3) 4単位(演習)
(4) 8単位(自由選択)
(5) 修士論文

LBJ Schoolでの修了要件は以下のとおりです。
【MGPS:40単位】
(1) 19 hours (required Global Policy Studies core courses)
(2) 6 hours (Policy Research Project)
(3) 15 hours (elective courses in one of the MGPS specializations)
(4) An approved summer internship
(5) Demonstrated proficiency in a modern language other than English

【M.P.Aff:36単位】
(1) 21 hours (core courses)
(2) 6 hours (Policy Research Project)
(3) 9 hours (elective courses)
(4) An approved summer internship

単位互換

それぞれの研究科で修得した単位を、もう一方の研究科で互換することが可能です。互換できる単位数の上限及び手続き等については、各研究科の規則に従うことになります。

学位授与

双方の研究科での学位授与をもって、本プログラムの修了となります。IDECでは、IDECの修了要件を満たした際に学位が授与されます。一方LBJ Schoolでは、LBJ修了のための単位数が複数学位プログラム学生用に減免されているため、IDEC及びLBJ School双方の修了要件を満たした段階で学位が授与されます。

プログラム脱退

途中で本プログラムの履修を中止し、IDECかLBJ Schoolのどちらかの課程に専念することも可能です。その場合には、再度本プログラムへ登録することはできません。

授業料等

本プログラムの学生は、IDEC及びLBJ Schoolの双方において、定められた入学料・授業料等を納める必要があります。
IDECにおける入学料・授業料の免除、奨学金等については通常の学生と同様の扱いとなります。

プログラム概要(英語)

英語によるプログラム概要は、テキサス大学オースティン校のHPをご覧ください。
http://lbj.utexas.edu/degree-programs-lbj-school-public-affairs

国際公務員育成特別教育プログラム

IDECでは、国際公務員を目指す学生を支援する新たな教育プログラムとして、平成23年度に「国際公務員育成特別教育プログラム」を設置しました。
本特別教育プログラムは、日米複数学位プログラムを通じて、将来のキャリアとして国際公務員を目指す学生を育成・支援すること、具体的には国際機関等の国際協力・開発の現場で、専門的な知識と同時に実務的な経験を備え主導的役割を担えるリーダーの輩出を目的としています。

国際公務員育成特別教育プログラムの詳細はこちらをご覧ください。

お問い合わせ

金子慎治教授(プログラムコーディネーター)
E-mail:kshinji@hiroshima-u.ac.jp 

プログラム委員会
E-mail:koku-gaku@office.hiroshima-u.ac.jp

※@は半角に変換して送信してください。


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