微生物医薬品開発学

黒田 照夫 教授

【研究キーワード】
抗菌薬、消毒薬、多剤耐性、多剤排出ポンプ、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA)、バンコマイシン耐性腸球菌(VRE)、セラチア、緑膿菌、放線菌、抗生物質生合成

【最近のハイライト】
2015年に抗菌活性を持つ天然物及びその類縁体のターゲットを同定した論文を発表し、2016年3月の日本薬学会においてシンポジストとして黒田教授が発表しました。また2016年3月には消毒薬耐性に関与する新規因子を発見し、日本細菌学会で発表しました。
2015年に大腸菌を宿主として抗結核薬の高生産システムを構築した論文を報告し、日本放線菌学会で発表しました。

研究者総覧へのリンク

【教育内容】
微生物学:細菌、ウイルス、真菌、原虫などヒトに感染症を引き起こす微生物について学びます。また医薬品の生産に有用な微生物についても学びます。
生化学Ⅰ:生命現象の基礎である複製、転写、翻訳機構等、分子生物学について学びます。
生化学Ⅱ:タンパク質とその構成成分であるアミノ酸の化学やその代謝機序を学びます。
微生物薬品学:微生物感染症に対する薬物の作用機序を学びます。また医薬品開発における天然物の重要性や多様性を学びます。
遺伝子工学:遺伝子操作の基本を理解して、遺伝子工学の医薬への応用について学びます。
微生物薬品学実習:微生物を用いた遺伝子操作の基礎的な技術を習得します。また微生物の同定法や抗生物質の検定法についての技術も習得します。
研究室でのセミナー等:下に示す研究内容に沿った実験や文献セミナーを通じて、研究者としてあるいは感染制御に強い薬剤師としての能力を身につけます。

【研究内容】
1.新規抗菌薬シーズの探索とターゲットの同定
2.消毒薬耐性機構の解明
3.多剤耐性菌の出現機構の解明
4.海洋性細菌の塩耐性機構の解明
5.微生物由来の有用酵素や創薬ターゲット分子の機能および構造解析
6.放線菌の抗生物質生合成遺伝子の機能解析とそれを利用した有用化合物の生産

【図説明】 生薬から抽出した化合物の作用機序

【図説明】 リカルディン誘導体の作用機序


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