広島大学 生物生産学部 太田 伸二
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広島大学 生物生産学部 大村 尚
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東アジア原産の常緑多年草であるキジカクシ科ジャノヒゲ(Ophiopogon japonicus)は、日本各地の山林の木陰や湿地などに自生しているほか、庭先や花壇の縁などに植えられており、根の肥大部(塊根)を乾燥させたものは漢方薬「麦門冬(麦門冬湯)」として滋養強壮や去痰、咳止めなどに用いられています。ジャノヒゲは、冬になると葉の根元に濃青色の種子をつけます。
ジャノヒゲ種子から種皮を取り除いて得られる胚乳部をメタノールで抽出後、溶媒分配によって得られた酢酸エチル可溶性画分をシリカゲルカラムクロマトグラフィーおよび高速液体クロマトグラフィーによって分画・精製して、化学成分を単離しました。得られた化学成分について核磁気共鳴(NMR)および質量スペクトルなどに基づいて構造解析を行った結果、新規なアナカルジン酸誘導体であることを明らかにしジャノヒゲニンと名付けました。
ヒト神経芽細胞SH-SY5Yを用いて神経細胞保護活性が調べられた結果、ジャノヒゲニンは、1μMの濃度で神経細胞を保護する活性を示すことがわかりました。パーキンソン病などの神経変性疾患に対して、ジャノヒゲニンは治療薬シーズになりうるのではないかと期待されています。
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掲載日:2021年12月17日
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