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ドイツ・ライプツィヒ大学教育学研究科と国際合同シンポジウムを開催しました



 広島大学大学院教育学研究科は、20151026日(月)にライプツィヒ大学教育学研究科(以下LU)から9名の訪問団をお迎えし、国際合同シンポジウムを開催しました。

 LU600年の歴史をもつドイツで二番目に古い大学であり、また充実した教育学研究科をもつ有数の研究大学です。広島高等師範学校で教鞭を執っていた長田新(後に広島文理科大学学長)の留学先でもあったLUから正式の訪問団をお迎えできたことは、本研究科にとって特別な意味がありました。

 当日は附属小学校への訪問と教育学研究科長との学部間協定に向けた協議を経て、三つのセッションからなる国際合同シンポジウムを開催しました。

 第一セッションでは、「初等教育実践の動向:多様な子どもたちのための形成的評価に向けた教師教育の試み」と題してLUのリーファース教授(Prof. Dr. Katrin Liebers)より報告がなされ、本研究科川合紀宗教授特別支援教育実践センター)よりわが国の特別支援教育の現状と課題がコメントとして報告されました。

 第二セッションでは、「ライプツィヒ大学におけるスポーツ科学:その伝統と未来」と題してLUのヴァーグナー教授(Prof. Dr. Petra Wagner)およびゼンフ教授(Prof. Dr. Gunar Senf)より報告がなされ、本研究科の上田毅教授(健康スポーツ科学講座)より広島大学での保健体育科の教員養成の現状と課題がコメントとして報告されました。

 第三セッションでは、「学校と大学との協働:授業研究に焦点を当てて」と題してLUよりハリツキー教授(Prof. Dr. Maria Hallitzky)、ヘンペル研究員(Christopher Hempel)およびライヒト研究員(Johanna Leicht)より報告がなされ、本研究科深澤広明教授(教育学講座)よりドイツ教授学とわが国の授業研究との関係性から「理論と実践の統一」をどう構想していくのかについての報告がなされました。

 ディスカッションの中では、午前に参観した附属小学校の授業の様子や学校施設の環境にも関わって、英語と日本語およびドイツ語を交えて、ドイツと日本の学校教育実践と大学における教員養成の現状が交流されるとともに、大学における学問的な研究と学校における実践的な取り組みとをどのようにつないでいくのかが議論され、シンポジウム後に学士会館にて開催された研究交流会での具体的な大学間の共同研究の見通しにまで議論は継続しました。

 本シンポジウムは学部間協定の締結を視野に入れた共同研究体制の構築のための、いわばキックオフ企画でもあり、これを契機として大学教授だけではなく助教や研究員、さらには大学院生までも含めた国際的な共同研究を継続的に発展していくことが期待されます。

(広島大学附属小学校にて 坂越副学長、深澤校長とともに


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