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【成果報告】カンボジア教育省で社会科教科書開発に関する研修を行いました

広島大学インキュベーション研究拠点「教育ヴィジョン研究センター(EVRI)」は、ひろしま平和貢献ネットワーク協議会が受託したJICA草の根技術協力事業「カンボジアにおける持続可能な社会構築のための社会科カリキュラム・教科書開発支援」に、専門家の派遣で協力しています。

今年度は教科書開発に関わる研修を行っております。5月にはカンボジア現地研修、6月には本研究科での本邦研修を行い、研修員が教科書の構成方法について理論的・実践的に学びました。続く9月カンボジア現地研修では、6月本邦研修で学んだ教科書づくりの理論を教育省カリキュラム開発局のスタッフで共有するとともに、当初考案した教科書デザイン原則(レイアウト案)をカンボジアの文脈に合わせて見直しました。専門家として、草原和博(本センター拠点リーダー)、守谷富士彦(教育研究推進員)、またコーディネーターとして桑山尚司(グローバル教育推進室)がカンボジアへ渡航しました。

9月17日から19日の3日間の研修では、本邦研修(6月実施)の経験者が、自分たちで制作した教科書モデル(「カンボジア経済」「民主カンプチア時代」など)を、自らが講師役になって現地スタッフに解説しました。また、新規に制作した教科書モデル(「民主主義の認識」や「失業と勤務」など)も提案されました。さらに、国語・数学・理科などの他教科のスタッフと学びを共有し、教科横断的にデザイン原則を協議しました。白熱した議論の結果、多くの基本的なコンセプトが共有され、社会科と他教科が協力して教科書の改革に取り組む体制ができました。

9月20日と21日は、教科書の内容・出版に関わる機関との会議・調査を行いました。特に国定教科書を出版するPublishing and Distribution House では局長、前局長、副局長と会議を行い、本機関の組織構成や教科書執筆者との連携について聞き取りを行うとともに、印刷所の見学や今後の協力依頼を行いました。今後PDHのスタッフにも研修への参加を呼びかけ、新しい教科書モデルを共同で調査・研究していくことを確認しました。

今後は、広島県教育委員会の指導主事と協力して、教科書モデルの有効性の検証と、授業づくりの研究を進めて参ります。

 

開会式の様子

家庭・経済グループの協議

教科書レイアウト案の発表

議論の様子

PDHの会議の様子

印刷所の見学

活動の詳細は、EVRIのHPをご覧ください。

【問い合わせ先】

広島大学教育ヴィジョン研究センター(EVRI) 事務室

E-Mail:evri-info(AT)hiroshima-u.ac.jp
​※(AT)は@に置き換えてください


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