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広島大学インキュベーション研究拠点「教育ヴィジョン研究センター(EVRI)」第48回定例セミナー「ポスト・コロナの学校教育(3)COVID-19をどのように教材化するか?」を開催しました

広島⼤学インキュベーション研究拠点「教育ヴィジョン研究センター(EVRI)」は、第48回定例セミナー「ポスト・コロナの学校教育(3)COVID-19をどのように教材化するか?」を開催しました。

シリーズ「ポスト・コロナの学校教育」の第3回目となった今回のセミナーは、COVID-19をどのように学校に持ち込み、教材として扱うかというトピックについて扱いました。セミナーは、コーディネーターの川口広美准教授による事前アンケートの結果の紹介から始まりました。そこで、多くの教師にとってCOVID-19は「扱いたいけれど扱いにくい」という状況であることが明らかになりました。

この課題に対して、2人の中等学校の教員からの実践報告が行われました。1人目は佐藤甲斐氏による「保健体育科授業における感染症の取扱とCOVID-19」という実践発表です。佐藤氏の実践は、全寮制という特質をもつ学校で、子どもがどのように主体的に感染症対策できるようにするか、という切実な課題に応えるものでした。実践では、子どもたちが「感染症啓発予防の動画」を作るというパフォーマンス課題に応えることを通して、「正しい」COVID-19の対策を考える際に必要な知識やスキルなどを獲得することを目的にしていました。

次いで、2人目は行壽浩司氏による「中学校社会科歴史的分野における「感染症」授業実践」という実践発表です。行壽氏の実践は、中世の終わり~近世を対象とし、天然痘や梅毒など「感染症」によって人々の生活システムが変化し、社会全体がパラダイムシフトしたことを検討していました。様々な学校行事が中止になり、社会が大きく変わっている状況を経験している子どもに対して、歴史という視点からの意義を示すことで、客観的に最近の状況を検討できる実践となっていました。

両名からの実践報告を受けて、金鍾成助教と大坂遊准教授(徳山大学)から「どのような視点で教材化が行われたか」「教材化ではどのような判断が求められるか」に関しての論点整理が行われました。金氏からは、佐藤氏の実践が「コロナの中でどのように生活するか」という「コロナを考える授業」であったのに対し、行壽氏の実践は「社会の推移と繋がりを考える題材としてのコロナ」であった「コロナで考える授業」との整理が示されました。大坂氏からは、他の様々な実践事例の検討から「当事者or非当事者」「直接or間接」「自分ごとor社会ごと」「変容or代替」といった論点があり、実践を行う上では以上の論点をどう捉えるかが中心であることが明らかになりました。

参加者からの質疑の中では、全寮制という特性を持つ学校に対する周囲からの視線といった環境の問題、実践を受けての子どもたちの反応がどのようなものであったか、などの活発な疑問が示されました。セミナーでは、「扱いたいけど扱いにくい」COVID-19の教材としての特性に対し、学校がどのように向かい合うかが具体的に示されました。関心のある教師が繋がり、実践に向けてエンパワーされるセミナーとなっていたのではないでしょうか。

趣旨説明

行壽先生

佐藤先生

司会二人は提案で盛り上がっていました

論点整理

論点整理

当日の様子はこちらをご覧ください。
セミナーシリーズについてはこちらをご覧ください。

【問い合わせ先】
広島大学教育ヴィジョン研究センター(EVRI) 事務室

E-Mail:evri-info(AT)hiroshima-u.ac.jp
​※(AT)は@に置き換えてください


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