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【開催報告】【2022年3月〜6月】「長春大学幼児教育専攻高等職業(専科)共同教育プログラム」2021年度後期開講科目の授業を実施いたしました。

広島大学教育ヴィジョン研究センター(EVRI)では,2020年10月より長春大学幼児教育専攻高等職業(専科)共同教育プログラムを実施しております。プログラム2年目にあたる2021年度後期には,1年生・2年生を対象に「実用日本語」・「日本の教育事情」・「教育の歴史と思想」・「教育フィールドワークの理論と実践」・「教員養成学の基礎」・「幼児教育の内容(環境)」の計6科目が開講されました。
新型コロナウイルスの影響で,引き続き今期も授業方式が対面授業からオンライン授業へと変更されました。各授業担当教員が自作のパワーポイントや教材を用いて,長春大学の通訳やTA2名と連携しながら授業を行いました。
以下では,各科目のシラバスから一部引用し,その概要を授業の様子とともにご報告いたします。

1年次第二学期開講授業「実用日本語」陳斐寧准教授

【授業内容】
本授業は,学習し始めての中国人学生が,日本語で行われる授業を受講し,より正確かつ短期的に基礎的な読み書き,聞く・話すことを身につけることを目的とします。また,この授業では,日常生活で起こりうる場面において,最低限のコミュニケーションができるようになることを目的とします。さらにレッスンに沿った語彙・文法・会話の学習に基づいたコミュニケーション活動を通して,日本語が使えるようになることを目標とします。具体的には,文法の活用に合わせた日本語を読む練習,およびペアやグループでの聞く・話す練習を通して,総合的な「読む力」「書く力」「聴く力」「話す力」を身につけます。さらにこれらの練習を通して,日本の生活や文化,言語習慣などを知り,そのうえで場面に即した適切な日本語を使って課題を達成することを目指します。

授業中の陳准教授

同授業の様子

1年次第二学期開講授業「日本の教育事情」草原和博教授・松田充助教・杉田浩崇准教授

【授業内容】
日本の教育事情は,日本の教育を批評する上での論点を,学習者の生活や興味,社会的関心を通して理解することを目的とした授業です。日本の教育事情の理解だけでなく,「中国の教育事情の特色を捉える認識論的な枠組みを構築すること」「教育のあり方について主体的に論じ,意見を表明する姿勢をもつこと」「教育に関する基礎的な概念・用語に習熟すること」を目指します。

授業中の草原教授・松田助教・杉田准教授

同授業の様子

2年次第四学期開講授業「教育の歴史と思想」三時眞貴子准教授・中村好甫先生(博士課程後期生)

【授業内容】
教育の歴史と思想は,日本を含めた世界各国で幼児教育がどのような歴史をたどって展開されてきたのか,またそこにはどのような思想的背景があったのかを理解することを目的とします。幼児教育は19世紀以降,制度的には学校や園など教育機関において展開されるようになりますが,一方で,人類が誕生して以来,家庭あるいは共同体の中でも子どもに対するしつけ・教育が行われてきました。前半では制度的な展開を,そして後半ではその背景としての子ども史・家族史に触れながら,「子どもを教育すること」がどのように営まれてきたのかを理解し,自らの幼児教育観を持つことを目指します。

授業中の中村先生

現地での通訳の様子

2年次第四学期開講授業「教員養成学の基礎」米沢崇准教授・三時眞貴子准教授

【授業内容】
教員養成学の基礎は,日本を事例に教職の意義・役割について理解することを目的とします。前半は日本の学校教育における教職の意義・役割を具体的事例をあげながら学び,後半では日本における教員養成の歴史と現状について学ぶことで,自らの目指す教師像を構築することを目指します。

2年次第四学期開講授業「幼児教育の内容(環境)」境愛一郎専任講師(共立女子大学)

【授業内容】
幼児教育の内容(環境)は,幼児教育の内容としての「環境」に関する基本的な知識と方法を学び,幼児教育を適切に実践し,幼児が環境と関わる基礎的な力を育成することができるようにすることを目的とします。具体的には,幼児が,身近な環境に楽しみ様々な事象に興味や関心をもつこと,身近な環境について発見したり思考したり生活に取り入れたりすること,物の性質や数量,文字などに対する感覚を豊かにすること,などを狙いとした幼児教育の知識や方法について取り上げ考察します。

授業中の境専任講師

同授業の様子

2年次第四学期開講授業「教育フィールドワークの理論と実践」米沢崇准教授・吉田成章准教授

【授業内容】
教育フィールドワークは多様に存在し,さらにそのフィールドへのアプローチの仕方も多様です。複雑な現象としての教育は,フィールドワークによってどのように情報を収集し,その情報をどのように整理・分析するのかという理論的知見と実践的知見が欠かせません。本授業では,教育フィールドワークの理論的な知見を学ぶとともに,グループ単位でのフィールドワークの演習を通してその実践的な知見を得ます。さらに,幼児教育・学校教育・社会教育・教育行政といった多様なフィールドでのフィールドワークの実際に触れ,国際的な視野から教育フィールドを捉え直すことによって,多様な視点から幼児教育分野での教育理論・実践の意義と課題の相対化を目指します。

授業中の米沢准教授

授業で話し合う様子

EVRIは,引き続き長春大学と共同し,最先端の研究成果に基づく専門的な知識・能力を連続的に学び,現代の幼児教育のニーズに対応できる人材の育成に取り組んでまいります。

本プロジェクトの詳細についてはこちらをご覧ください。

【問い合わせ先】

広島大学教育ヴィジョン研究センター(EVRI) 事務室

E-Mail:evri-info(AT)hiroshima-u.ac.jp
​※(AT)は@に置き換えてください


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