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広島大学大学院人間社会科学研究科「教育ヴィジョン研究センター(EVRI)」は2022年7月26日(火)に、第114回定例オンラインセミナー「【HUGLI特別企画11・報告会】ダルマプルサダ大学の授業改善に関する報告会(1)」を開催しました。大学院生や学校教員を中心に46名の皆様にご参加いただきました。
「HUGLI特別企画」シリーズは、広島大学型教育を世界展開することを目指すHUGLI(Hiroshima University Global Learning Institute) 構想の一環として行われています。
シリーズ第11回となる本セミナーでは、これまで日本語教育支援の一環として行われてきたインドネシア・ダルマプルサダ大学日本語・日本文化学科における「外国語教授法」と「日本語教育実習(1・2)」の授業改善の内容について、報告が行われました。
はじめに、司会の永田良太教授(広島大学)より、本セミナーの趣旨が説明されました。2017年から実施された新カリキュラムの取り組みのうち、日本語教師の育成に関する科目である「外国語教授法」と「日本語教育実習(1・2)」の概要と授業改善の取り組みについての発表であることがセミナーの参加者全体で確認されました。
次に、Hari Setiawan氏(ダルマプルサダ大学)から「ダルマプルサダ大学日本語・日本文化学科カリキュラム開発」と題してダルマプルサダ大学のカリキュラムの説明が行われました。新カリキュラム作成の背景と新カリキュラムで育成する人材像が説明されるとともに、日本語教師を育成するために、「外国語教授法」と「日本語教育実習(1・2)」という科目が新設されたことが報告されました。
セミナーの趣旨を説明する永田教授
カリキュラムについて説明するHari氏(ダルマプルサダ大学日本語学科)
続いて、Herlina Sunarti氏(ダルマプルサダ大学)とBertha Nursari氏(ダルマプルサダ大学)から「外国語教授法」と「日本語教育実習(1・2)」に関する授業改善の報告が行われました。
Herlina氏からは「「外国語教授法」の授業報告」と題して,授業の概要,授業の改善,担当者としての感想と今後の課題が報告されました。シラバスをもとに改善点とその理由が具体的に示されるとともに,授業を担当することで,自らが教師として成長できたことが述べられました。
Bertha氏からは「実習1&実習2の報告」と題して授業の概要、授業の改善、担当者としての感想と今後の課題が報告されました。受講者の感想をふまえつつ授業の改善が行われてきたことや新型コロナウイルス(COVID-19)の影響で行われたオンラインによる実習の成果と難しさが報告されました。
報告者のHerlina Sunarti氏(ダルマプルサダ大学日本語学科)
報告者のBertha Nursari氏(ダルマプルサダ大学日本語学科)
以上の発表を受けて行われた協議では、オンラインから対面環境になった際の授業をどうするか、両授業科目を履修するまでに培っておくべき知識や技能とは何かについて、司会者からの問題提起にもとづいて議論が行われました。これらの議論を通して、インドネシアで日本語教師を育成することの意義と課題について、参加者全体で理解が深まりました。
二人の報告に対してコメントするダルマプルサダ大学の先生方
広島大学教育ヴィジョン研究センター(EVRI) 事務室