学部長挨拶

工学部長    矢吹 彰広 

地球規模で環境が激変する時代に対応して、SDGs(持続可能な開発目標)が提言されています。SDGsを達成する上で戦略の柱とされているのが、Society5.0と呼ばれるものです。AIやIoT、ロボット、ビッグデータなどの革新的な技術をあらゆる産業や社会に取り入れ、経済発展と社会課題の解決を両立する未来社会の姿として示されています。実現には、工学や技術者が指導的な役割を担うこととなり、専門的な知識を持ち、広い視野と迅速で的確な判断力、自らイノベーションを生み出す力が求められます。

広島大学工学部には4つの類、第一類(機械・輸送・材料・エネルギー系)、第二類(電気電子・システム情報系)、第三類(応用化学・生物工学・化学工学系)、第四類(建築・環境系)があります。各類にはそれぞれいくつかの教育プログラムがあり、専門分野に応じた研究・教育を担っています。国際会議での発表や留学、海外共同研究を経済的に支援する制度も整備しています。工学部を卒業した学生の多くは大学院に進学し、優秀な修士号や博士号の取得者を数多く輩出しています。産業界や学術界が求めている持続的発展可能な社会の実現に貢献する優れた技術者や工学系の研究者を育成できる研究・教育環境が整っています。

工学部で学ばれる皆さんが、それぞれの類で専門分野の知識や技能を習得した上で、今後の科学技術イノベーションに対応できる研究力、論理的思考力、判断力、コミュニケーション力、プレゼンテーション力を高めていただきたいと思っています。教育・研究環境に恵まれた東広島キャンパスで工学を学び、失敗を怖がらずに、勇気をもってあらゆることにチャレンジする技術者や研究者になることを目指してください。


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