学部長挨拶

次世代を担う薬剤師と創薬研究者の育成を目指して

 薬学部長 紙谷 浩之

 広島大学薬学部には、6年制の薬学科と4年制の薬科学科があります。薬学科では、医療チームの一員として患者さんの治療に貢献できる薬剤師、新しい薬物療法を開発する研究能力を備えた薬剤師の育成を目指しています。一方、薬科学科やその後ほぼ全員が進学する大学院では、我が国の医薬品の開発を担い、また世界的にも活躍できる創薬研究者の育成を目指しています。薬学部では、薬学科、薬科学科の学生ともに、3年次後期から自分が興味を持った分野の研究室に所属し、教員や先輩の指導を受けながら研究に取り組みます。そして成果がまとまれば、学会での発表や英語論文として社会に情報を発信することになります。それらを通じて、プレゼンテーション能力や英語力も身につけることができます。また、薬学科の学生は5年次に病院や薬局で実務実習を履修し、医療現場における薬剤師の役割・使命や薬物療法の実際を学ぶとともに、患者さんへの対応を通じて医療人としての自覚を身につけます。先輩たちとともに広島大学薬学部で学び、次世代を担う薬剤師や創薬研究者を目指しましょう。
 

プロフィール

昭和38年北海道に生まれ、北海道大学薬学部に入学し、北海道大学大学院に進学した。北海道大学・産業医科大学において教務職員・助手・講師・助教授・准教授として勤務した後、愛媛大学教授を経て、平成26年に広島大学教授に就任した。この間、核酸を用いる変異・発癌機構の解明、遺伝子治療用核酸の開発などを行い、令和元年には日本環境変異原学会 学会賞を受賞した。今後も、損傷核酸による変異・発癌機構や有用な遺伝子治療用核酸に関する研究成果を世界に発信していきたいと考えている。

略歴

  • 昭和61年 3月 北海道大学薬学部薬学科 卒業
  • 昭和63年 3月 北海道大学大学院薬学研究科修士課程 修了
  • 昭和63年 7月 北海道大学薬学部 教務職員
  • 平成 3年 9月 博士(薬学)(北海道大学)
  • 平成 5年 7月 産業医科大学 助手
  • 平成10年 6月 産業医科大学 講師
  • 平成12年 7月 北海道大学大学院薬学研究科 助教授
  • 平成18年 4月 北海道大学大学院薬学研究院 助教授
  • 平成19年 4月 北海道大学大学院薬学研究院 准教授
  • 平成21年 5月 北海道大学大学院先端生命科学研究院 准教授
  • 平成22年 4月 北海道大学大学院薬学研究院 准教授
  • 平成22年11月 愛媛大学大学院理工学研究科 教授
  • 平成26年 7月 広島大学大学院医歯薬保健学研究院 教授
  • 平成29年 4月 広島大学大学院医歯薬保健学研究科 教授
  • 平成30年 4月 広島大学薬学部 薬学科長(令和2年3月31日まで)
  • 平成31年 4月 広島大学大学院医系科学研究科 教授
  • 令和 2年 4月 広島大学 薬学部長              


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