<お問い合わせ先>
広島大学東京オフィス
TEL:03-6206-7390
E-Mail:tokyo(AT)office.hiroshima-u.ac.jp ※(AT)は半角@に変換して送信してください。
富士登山おたくの西川です。富士山登頂11回目を果たした昨年は、7月19-20日で富士登山を実行し、その報告は以下サイトにあるのでぜひご一読ください。
2025年度 広島大学富士登山隊の記録 /広島大学関東ネットワーク
今年も飽きずに富士登山
さて、今年もまた広島大学東京事務所の千野さんに唆(そそのか)されて、飽きもせずに第2回広大富士登山隊のリーダーを引き受けてしまった。個人的には今回で12回目の登頂となるが、今後何回登れるかを占う大事な登頂となるので、それなりに訓練をしてきたつもりだ。
今回は4月7日にメールで参加者募集が始まり、登山実施日は、7月20日が「海の日」で休日となる直前の7月18-19日を選び、申し込み締め切りは4月30日とした。その結果、昨年も参加した前田さんと彼女の息子さん(小6)の他に7名の富士登山初心者が応募してきた。
今回は広大OBに加えて私の知人のインド人3名も富士登山を経験したいということで、同行してもらうことになった。一人は在京インド大使館の幹部で、もう一人は日本在住30年近い大学教授とその20代の息子さん。最近では、インド人を含む外国人の富士登山が増えていることは驚くばかりだった。とうことで、今年は私も含めて13名の登山隊となった。
そして、5月9日にズームで登山前オリエンテーションを実施。今年も昨年同様に登山客が少ない「須走口ルート」を選んだ。今年75歳になった自分は、昨年の経験から、体力的には登山隊を引っ張って先頭を歩けないことは分かっていたので、敢えて「しんがり」を務めると宣言。また、昨年同様に富士登山の心得に加えて、事前に登山登録をして、テストに合格してから4,000円の入山料を支払うことを説明した。
昨年とは違い満員の富士
今回の問題は前泊予定の5合目山小屋の予約だった。昨年まではキャンセル料不要の菊屋が電話一本ですぐとれたが、菊屋のオーナーが代替わりして、息子が跡を継ぎ、予約をネットでするように変更していた。また昨年まで菊屋はガラガラで簡単に予約が取れたが、今年は急に予約が増えて、いざ予約をしようとしたら既に満員だった。これは大きな誤算で、この1年で外国人登山客が急増したのだ。
そこで慌てて別の山小屋を探し、やっと見つけたのが吉野家。しかし、そこは1週間前からキャンセル料が発生するとのこと。いずれにしても、深夜に登る場合は山小屋を予約しないと入山を拒否されるので予約したが、それ以降、毎日富士山の天気予報を気にせざるを得なくなった。
今年は天候不順もあって雨が多く心配したが、17日は雨だった富士山が18-19日は幸運にも晴れとなり、自分が晴れ男であることを再確認した。
いよいよ登山開始
18日は12時にJR御殿場駅集合ということで、私は11時過ぎには到着して皆を待った。昨年にも起きたことだが、東京からバスを利用した者は、当然のようにバスが遅れて、次の登山バスで五合目に来てもらうことにした。バス利用は止めた方が良いと確信した。
今回の山小屋「吉野家」は、須走口五合目からさらに1時間弱上った場所にあるが、表示が分かりにくくて迷いそうになったが、午後3時までには無事全員が到着した。そこで持参した軽食を取り、17時ころには山小屋で仮眠を開始した。
6時間ほど仮眠し、18日23時に起床して準備を済ませ23時半ころに登頂を開始した。
今回はグループを(1)健脚組、(2)凡人組、(3)足手まとい組の3つに分けて、それぞれのペースでグループで登ってもらうよう伝え、私は中年インド人2名と「足手まとい組」に入ってマイペースでゆっくり登った。
インド人の若者(26歳)は自分の父親を置いたままドンドン先を進んでいき、私は一番遅いインド人のペースに合わせてゆっくりと登った。そのおかげで昨年よりも疲労感が少なかったのがよかった。やはりマイペースが一番疲れないのだ。ということで、結論から言うと、今回は広大OB登山隊からはずいぶんと遅れて登ったので、皆さんがどうだったかは全くレポートできないのが正直残念なところだ。
今年もトラブル発生
途中で予期した通りのトラブルが起きた。ひとつは、前田さんの息子さんが酸欠で動けなくなり、6合目山小屋で休んでおり、それ以上の登山は無理そうだった。これは元気な子供にはよくあることで、いくら「ゆっくり登れ」と言っても、元気な男子は言うことを聞かずに速く登るので酸欠になるのだ。富士山はゆっくり登らないと、体力自慢、元気自慢ほど酸欠になる可能性が高いので要注意。
もう一つは、インド人の一人がトイレに行くので先に上の山小屋に行くと言って速足で登って行った。ところが、その山小屋について20分も待ったが彼は現れない。そこで、山小屋の管理者に頼んでトイレを調べてもらったが彼はいない。もし遭難して崖下に落ちていたら大変だと思い、20分くらい探し回ったがどこにもいない。最終的に分かったことは、その山小屋のトイレは満員で入れず、彼は更にもうひとつ上の山小屋で用を足して、そこで我々を待っていたのだ。
富士山の危険性を知る者としては本気で心配したが、初心者は悪気もなく呑気なものだと痛感させられたものだ。
今年もなんとか登頂成功
そこからは5~10メートル進んでは1分休むというペースで半歩ずつ進み、健脚組から遅れること3時間くらいで頂上への入り口となる最後の急な石段までたどり着いた。ところが、残り30メートルで頂上という場所で、昨年と同様に両足の「大腿二頭筋」がつって全く進めなくなった。この石段は一段の高さが高く、大腿二頭筋に大きな力がかかるのだ。そこで15分くらい休んで、両手を使って這うようにして10時半に登頂を果たした。
今回は途中で人探しのために20~30分くらいロスしたこともあり、11時間での登頂だった。振り返ると、20代の頃なら5時間を切って登れたコースだが、筋力と心肺機能の衰えは隠せないものと痛感させられた。
一方で、健脚組は、とっくに登頂を果たして、3,776メートルの最高峰「剣が峰」に登り、更に噴火口一周の「おはち巡り」も終えていた。
明るい間に5合目に戻って欲しいので、広大OBの皆さんには11時には下山を開始してもらい、我々「足手まとい組」の3人プラス26歳の息子さんの計4人は、1時間ほど休んで11時半に下山を開始した。息子さんには60代の父親の荷物を背負ってもらい、親孝行をしてもらった。
いろいろ有った今年の富士登山だが、17時までには全員が無事五合目に戻り、18時のバスに30分以上前から並び、全員が椅子に座って御殿場駅に向かうことができた。
ここで頭にくるのは、このバスが御殿場駅に到着するのとほぼ同時に、東京方面行きの列車が駅を出ることだ。次の電車までには1時間もあるので腹が立つが、これはJRとバス会社が組んで御殿場駅前のレストランで必ず食事をしてもらうための作戦だと思う。まあ「地元経済に貢献する試みなので仕方ない」と思いながらインド人3人と駅近レストランでカレーを食べてから帰途についた。
富士山の教訓
結論としては、今回も全員がケガもせずに無事下山できたことが何よりだった。実は、我々登山の前日17日には、富士山を登山していた65歳の男性が17日午前6時頃、10人程度のツアーで富士宮登山道の8合目から9合目付近で転倒して亡くなったとのこと。これは2026年に富士山の山開きをしてから初の死亡事故。
因みに、富士山で2025年までの3年間に登山者24人が亡くなり、その7割超が標高3千メートル超で遭難。死者は全員が男性で、平均年齢は55.7歳だった。中高年が突然意識を失うケースが多かったようだ。富士山は本当に危険な山であることを認識する必要があるのだ。(了)
参加者コメント
・富士山に登ったことは、私にとって忘れられない、とても貴重な経験になりました。
決して楽な道のりではありませんでしたが、途中で見た星空や御来光、そして頂上からの景色は、今でも心に残っています。また、仲間と一緒に励まし合いながら最後まで登り切ったことも、大切な思い出になりました。
これからの生活も、御来光のように明るく、幸運なものになればいいなと思いました。
(賀 思婷 大学院人間社会科学研究科 2026年卒業)
・広島大学関東ネットワークからこの企画を知り参加させていただきました。7合目の山小屋で御来光を拝むことができ、9合目からは体力的に非常に厳しい状況でしたが、周りのメンバーのサポートもあり無事に頂上に着くことができました。これも西川様のご加護だと考えております。富士登山には5つのルートがあるとのこと。機会があれば他のルートにもチャレンジしてみたいと考えております。
(豊原秀史 工学部1982年卒業)
・この度は、富士登山という貴重な機会を企画していただき、ありがとうございました。
実際に参加してみて、一人で登るよりも、皆さんと一緒に登ることで最後まで頑張りやすく、安心感も大きいと感じました。途中ではいろいろなハプニングもありましたが、その都度、西川様をはじめ皆さんと一緒に対応しながら進むことができ、とても良い経験になりました。
また、今回の登山をきっかけに、普段なかなかお会いする機会のない広島大学の先輩方と知り合い、 交流を深めることができたことも非常に良かったです。卒業後も、このような活動を通じて広島大学とのつながりを持てることを嬉しく感じました。
今後、富士山に限らず、ほかの山への登山や交流イベントなどがありましたら、ぜひまた参加したいと思います。
改めまして、今回いろいろと企画・調整していただき、ありがとうございました。
どうぞよろしくお願いいたします。
(汪 振浩 総合科学 2022年9月卒業、人間社会科学研究 2025年3月修了)
・初めての富士山。好天に恵まれ美しい星空とご来光を堪能。景色自体は映像でも見られる。でも圧倒的なパノラマと仲間との会話は何ものにも代えがたい体験。3歩でバクバクの心拍数がその代償。無事山頂にたどり着いたもののお鉢巡りは断念。次回に向けて楽しみな宿題ができました。
(K.M 理学部数学 2000年3月卒業)
・25年ぶり2度目の富士登山。人生の大先輩から小学生までの国際色豊かなメンバーにまぜていただき、富士の大自然を満喫することができました。深夜、遥か遠くに見えるヘッドライトの列を見上げて絶望的な気持ちになりましたが、御来光で帳消し。次回は頂上からはがきを送りたい!
(S.M 昭和の卒業生の娘にして平成の卒業生の妻)
・いつか富士山に登ってみたいと思っていたものの、思い切って計画を立てるまでにはなっていなかったので、このような機会に参加できて良かったです。特に下山時は疲れも出て苦しい道のりでしたが、周りの方と協力して無事帰り着くことができました。登っている途中に見た星空や雲海が非常に印象に残っています。この度は皆さまありがとうございました。もう少しお話ししたかったです!
(K.A.)
・昨年、広大富士登山隊で初めて登頂し、今年は小6の息子と一緒に参加させていただきました。が、息子、6合目で早くも高山病の症状が出たため2人で隊を離脱。なんとか7号目まで登りましたが頭痛がひどく撤退することに。それでも、7号目から眺めた雲海とご来光、小学校最後の夏の最高の思い出になりました。ありがとうございました。
(M.M 文学部人文 2007年3月卒業)
・子どもの頃から夢であった富士山登山に今回挑戦、見事登頂達成し、3776Mの剣ヶ峰まで到達することができました。去年第1回の案内があった時から気になっていましたが、今回満を持して応募しました。登山経験はなかったのですが、事前MTGで当日までの準備・運動などのアドバイスもあって、当日は気力・体力問題なく登頂ができました。
今回登頂は一生の思い出になります。企画・運営をしていただきました西川さん初め、事務局、また当日一緒だったパーティの皆様本当にありがとうございました。
(Y.H 法学部 2005年3月卒業)

Home
