Vol.26 「学びを活かしてグローバルな課題解決に取り組む」

名前: JUN SHARON (ジョン シャロン)
所属: 総合科学部国際共創学科(IGS) 3年
国際共創学科(IGS)奨学金を受給。株式会社ダイクレ様、戸田工業株式会社様 冠事業基金によるご支援
ふるさとのご紹介をお願いします。
韓国の密陽市(ミリャン)の出身です。釜山と大邱の中間に位置しており、東西北を山に囲まれた自然豊かなところです。
西条のように冬に雪が降ることはめったにないのですが、夏でも氷ができる渓谷があります。そこで採れるリンゴはオルムコルりんごと言い、地域の特産品として有名です。
日本、それも広島大学に留学することを決めたのはなぜですか。
高校生の時に第二言語として日本語を選択しました。最初はそこまで興味があるわけではなかったのですが、日本語の教科書で紹介されていた芥川龍之介や夏目漱石の小説、日本の文化のことを学ぶうちに、日本への興味が湧いてきました。
また、平和学・国際関係学に関心があり、平和プログラムを探している中で広島大学のIGSを見つけました。私は、小学校時代に3年間ほど母の仕事の関係でアメリカのオクラホマに住んでいたこともあり、英語で授業を行うIGSに魅力を感じたので広島大学を選択しました。

広大の印象はいかがですか。
広大のある西条キャンパスは、自然がいっぱいで空気がきれいです。この環境が故郷の密陽市に似ているので親近感を持ちました。日本人の友人は優しくて学生生活はとても楽しいです。
日本に来る前から日本食にはなじみがあり、特にお好み焼き、餃子が好きです。韓国の餃子は揚げているものが多いので、焼き餃子は新鮮でした。

大学祭

留学生イベントでの集合写真
IGSの授業はいかがですか。
最初は授業数が多くて大変だと感じました。しかし、グループワークやディベートの授業が多くて、自分の意見を表現できるところ、考えを発展させられるところに面白さを感じます。
IGSは、色んな国から学生が集まっていて国際色豊かな学科なので、上下関係はなく別の学年の人とも友達になれます。勉強面でも人との交流の面でも、IGSの環境にとても満足しています。

IGSの仲間たちと
サークル活動はされていますか。
留学前からクラブ活動に憧れていました。大学では、アーチェリー部に所属しています。私の最も好きなスポーツです。
韓国の高校では、クラブ部活動が盛んではありませんでした。受験勉強が大変すぎて、部活をする余裕がないためです。韓国で日本語の勉強をしている時に日本の部活のことを知り、「楽しそう、絶対やってみたい!」と思っていました。とはいえ、週に4回の練習があり、夏休みは朝練も加わるので慣れるまで大変でした。しかし、部活が活発だったおかげで、仲間との会話で日本語が上達したと思います。
今は試合に楽しんで臨むようになりました。今年の夏はオリンピックもあるので、楽しみです。
サークル以外では、広島大学の国際交流会の活動に参加したり、ボランティアで日本の中高生に英語を教えたりしています。

国際交流イベント

English Day Hiroshima ボランティアでの様子
卒業後の進路についてどのように考えていますか。
大学での勉強が楽しいので大学院進学を検討しています。大学院でも引き続き平和学を専攻したいと思っています。
平和学の授業では、初めてJICA (Japan International Cooperation Agency:国際協力機構) の活動について知ることができました。色々な活動がありますが、特にアフリカ支援に携わってみたいと思いました。また、韓国在住の被爆者を支援するNGOを見学し、被爆者をサポートする仕事にも関心を持つようになりました。
はっきりと定まっていませんが、大学院を卒業した後は、人道支援に関わる仕事ができたらいいなと考えています。
寄附者へのメッセージ
ご支援に心から感謝申し上げます。ご支援のおかげで、貴重な学びの機会を得ることができて毎日成長を実感しています。これからも一生懸命努力して、いただいた支援に報いるよう頑張りたいと思います。
本当にありがとうございます。

緑豊かな東広島キャンパスにて
(2024年7月取材/基金室)