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広島⼤学インキュベーション研究拠点「教育ヴィジョン研究センター(EVRI)」は、2020年7月23日(土)に第44回定例オンラインセミナー「ポストコロナの学校教育(1)―緊急出版物を読む―」を開催しました。
2020年4月から6月までの第一フェーズ「学校休業下の学び支援・授業づくりを考える」を締めくくり、第二フェーズ「ポスト・コロナの学校教育」のシリーズセミナー第一回目となりました。はじめに、司会の草原和博教授・吉田成章准教授より、第二フェーズ開催の趣旨が述べられました。
続けて、木村優先生(福井大学教職大学院)、栗本和明先生(中華人民共和国北京日本人学校)、寺田拓真先生(広島県総務局付)より、EVRIが刊行した『ポストコロナの学校教育:教育学者の応答と未来デザイン』(溪水社)のレビューをしていただきました。
木村先生はストーリー・コミュニケーション・ニューノーマルの三つのキーワードとともに同書の意義を論じました。栗本先生は、同書でも紹介された北京日本人学校での取組から、「全員が集う」という規範から離れた新しい授業の形を意義づけました。寺田先生は、コロナ対策下の様々な登場人物のリアルな葛藤が描かれている点を評価し、「しなやかで、したたかで、泥臭い学校」へリデザインしていくことを提案しました。
続けて質疑応答では、履修主義から習得主義への移行の重要性や、授業の参加度による評価ではなく、学習者の学びと育ちを見取る評価のあり方を考えていくことの重要性が指摘されました。
最後に吉田准教授・棚橋健治教授・草原教授より総括がなされました。ポストコロナの中で参加者がそれぞれの立場で今後できることを中長期的に考えていくことの重要性が指摘され、今後のセミナーの展望をもって終了しました。第二フェーズの開幕にふさわしい、多くの触発と新しいコンセプトの提案がなされた90分間となりました。
木村優先生(福井大学教職大学院)
寺田拓真先生(広島県総務局付)
質疑応答の様子
総括の様子(棚橋健治教授)
当日の発表資料と議論の要旨はこちら
広島大学教育ヴィジョン研究センター(EVRI) 事務室