研究も子育ても貪欲に

小倉 亜紗美 准教授

基本情報

  • 所属:呉工業高等専門学校
  • 職名:准教授
  • 卒業大学等:広島大学大学院生物圏科学研究科 博士課程後期環境循環系制御学専攻修了(2009年3月)
          博士(学術)

現在の職に就くまでの軌跡

 私は呉工業高等専門学校で働く研究者であり、今年で5歳になる息子を育てる母親でもあります。私は博士の学位を取得した後、5年間非研究職(留学・留学生支援の仕事)に就いていました。そのため、他の同年代の研究者に比べて業績が少ない上に、環境保全の研究をして学位を取得したのに、非研究職の仕事を経て、研究職に復帰した際には広島大学平和センターという全く違う分野の所属になっていました。平和センターは5年の任期付き(再任なし)の助教という立場での採用でした。その任期の4年目の2017年7月に出産をし、任期が切れる1年前の4月1日(子供が0歳8ヶ月の時)に育休から復帰しました。復職後、1年で任期が切れることが分かっていたので、妊娠中から次の仕事を探し続け、運よく夫と同居しながら勤められる今の職場に採用してもらいました。今の職場に移ってからは、子育てをする中で見えてきた外国にルーツを持つ子供たちを取り巻く問題の解決にも力を入れています。
 子育ては想定外の連続です。保育園のお迎えの時間19時には絶対遅れられないですし、保育園に行き始めたころはすぐ病気になるので、大学職員の夫と二人では対応できないときには兵庫県から両親に手伝いに来てもらってなんとか乗り切りました。仕事で落ち込むことがあっても、子供と一緒にいるとリフレッシュ出来てまた頑張れるし、子育てを経験したことで新しい課題に取り組むことが出来ました。研究者は楽な仕事ではありませんが、自分の好きなことに取り組むことができ、頑張って進めてきた研究が論文になり、社会の役に立ったという喜びは他の何物にも代えがたいと思います。これからも研究も子育ても両方楽しみたいと思います。

学生に対するメッセージ

 人生一度きりですので、思い切って飛び込んでみて下さい。もし合わなかったら別の道に進めばいいのです。選ばなかった人生の経験は二度とできませんので、ぜひ一歩踏み出してみて下さい。

(2022年9月掲載)
*所属・職名等は掲載時点のものです。


up