山田俊弘教授の著書「〈正義〉の生物学 トキやパンダを絶滅から守るべきか」が講談社から出版されました。
-----以下、山田教授からの書籍情報です。-----
先生:生き物を保全しよう!
学生:おーっ(了解)!……でも、なんで?
もしかすると、生き物の保全に理由などいらないかもしれません。
「絶滅はよくないことだ」「絶滅から種を救うことはいいことだ」といった信念があれば十分かもしれません。
しかし、保全の理由を明確にしておくことは、保全活動を進める上で大切なことだとも思っています。
恐縮ながら、生物保全の理由に的を絞った『<正義>の生物学』を上梓しましたので、ご紹介申し上げます。
●内容
生物多様性を保全する理由に焦点を合わせ、ヒトの都合のために保全する考えと、それ以外の理由で保全する考えをやさしく解説します。
●書籍情報
【書名】〈正義〉の生物学 トキやパンダを絶滅から守るべきか
【著者】山田俊弘
【ISBN-10】4065190908
【ISBN-13】978-4065190906
【頁数】272ページ
【定価】2,200円(税込2,420円)
【出版社】講談社
● 目次
序章 生物の保全は必要か?
第1章 保全不要論――絶滅は自然の摂理か?
1-1 今と昔の生物多様性
1-2 第六の大量絶滅は自然のプロセスか?
第2章 ヒトがもたらした絶滅の歴史
2-1 ヒトの起源と世界進出
2-2 ヒトは悪気のない死神か?
2-3 未来の技術で環境問題は解決可能か?
第3章 強い種が弱い種を絶滅させるのは自然の摂理か?――〈弱肉強食論〉を考える
3-1 弱肉強食は自然の摂理か?
3-2 生存競争は大量絶滅を擁護するか?
3-3 社会ダーウィニズム――弱肉強食の誤解がはびこった歴史
第4章 トキやパンダは役に立つ?――脆弱な〈役に立つから守る論〉
4-1 役に立つ種
4-2 論理的にアウト――〈役に立つから守る論〉の問題点
第5章 〈正義〉の生物学――保全は人の使命か?
5-1 人間非中心主義
5-2 そもそも種は存在するのか?
5-3 〈正義〉の生物学
詳しくは,以下のURLをご参照ください。