理念・目標
マネジメントプログラムは、現代社会の様々な現場から持ち込まれる、あらゆる組織が直面する課題を研究領域としており、研究者の最新の理論とビジネスや公的機関に従事する職業人の持つ現実とが、激しく交錯する「場」が形成されている。そこにはさらに、学部から直接進学した学生やアジアを中心とする留学生によって、フレッシュな感性やグローバルな視点が加わって、世代間・国際間の交流が生み出されている。
このような特性を有する本専攻の理念は、次の2点である。
- 教育においては、こうした「場」で得られた知識や新たな知見が、高度専門職業人によって現実に適用されることを常に意識することである。様々な職場で働く深い問題意識を持った学習意欲の高い社会人は、コースワークと研究指導を通じてレベルアップして、職場や地域社会に戻っていく。学部からの直接の進学者や留学生は、それに加えて、彼らとの交流からビジネスの現場に対する理解を深めて、日本やアジア諸国における社会の第一線に出ていく。
- 研究においては、現実の動きを鋭く捉え、新たな理論化を指向することである。これによって、これまでその必要性が何度も叫ばれながらも中々実現できなかった、理論と実践との相互交流を促進し、それを体現する研究者を養成していく。
マネジメントプログラムは、このような理念を掲げ、多様な出身・背景を持つ幅広い人々を受け入れて、組織の将来を担う人材の育成と地域社会への貢献を目指すものである。
博士課程後期の教育理念
マネジメントプログラムの博士課程後期では、前期と同様に幅広い人々を受け入れている。最初から研究者を志向して博士課程前期から入学した学生もいれば、高度専門職業人としてさらにスキルアップするために、博士課程後期に進学して研究活動を続ける社会人もいる。また、大学等で教育・研究に携わっている研究者も在籍している。これらすべてに共通する理念は、理論と実践を融合できる研究者を養成することである。とりわけ社会人の場合は、実務的知識を活かして、実務や実践に密着した内容の博士論文の作成が期待されるが、こうした研究は、経験科学である社会科学において大きな意義をもっている。