【研究室主要論文】
・Treatment Decision for Locally Resected T1 Colorectal Carcinoma-Verification of the Japanese Guideline Criteria for Additional Surgery Based on Long-Term Clinical Outcomes., The American journal of gastroenterology, 2024
・Peripheral T Cell Subpopulations as a Potential Surrogate Biomarker during Atezolizumab plus Bevacizumab Treatment for Hepatocellular Carcinoma., Cancers, 16巻, 7号, 2024
・Disease surveillance evaluation of primary small-bowel follicular lymphoma using capsule endoscopy images based on a deep convolutional neural network (with video), GASTROINTESTINAL ENDOSCOPY, 98巻, 6号, 202312
【教育内容】
消化器病は食道、胃、小腸、大腸、肝臓、胆嚢、膵臓と多くの臓器があり、最も患者さんの多い診療領域です。当教室では消化管疾患の内視鏡診断・内視鏡治療、急性・慢性肝疾患および肝癌の診断・治療、さらに胆膵系疾患の診断・治療を中心に診療を行っております。最近では、高脂血症、糖尿病といった代謝性疾患を合併した脂肪肝や慢性膵炎などの患者さんも増加していることから、広範囲の疾患の診療を行うことが多くなっております。
【研究内容】
基礎研究のみでなく、臨床研究にも力を入れています。症例1例1例を大切にしながらこれまで蓄積してきた多くの臨床材料を用いた研究、関連施設を中心とした強力な診療ネットワークを利用した多施設共同研究など、臨床データと基礎研究手法をうまく組み合わせながら、臨床の場にフィードバックしうる「実地診療に役立つ研究成果」を目指すことを基本とし、基礎研究と臨床研究をバランスよく融和させながら日夜研究活動に頑張っています。基礎研究・臨床研究の選択は、個人の希望と適性により決定し、自由な雰囲気でのびのびと研究活動を行なっています。
消化管グループは、消化管疾患に関する新しい内視鏡診断・治療、機器開発に関する臨床研究のほか、消化管癌の組織発生・増殖・浸潤・転移の病態解明、特に癌細胞とその周辺の組織(間質)との相互作用、消化管早期癌の癌ゲノム解析、免疫学的あるいは分子生物学手法を用いた炎症性腸疾患のメカニズム等に関する基礎研究に取り組んでおります。
肝臓グループは、慢性肝疾患、肝臓癌の画像診断・治療成績に関する臨床研究のほか、肝炎ウイルスの感染・複製のメカニズム、肝炎ウイルスと発癌、肝炎ウイルス感染や肝発癌とヒトゲノムの遺伝子多型との関連性、脂肪性肝炎に伴う線維化進行と歯周病菌感染との関連性、腸内細菌叢が肝疾患に及ぼす影響等に関する基礎研究に取り組んでおります。
膵臓グループでは、胆道系疾患、膵炎、膵臓癌(特に早期癌)の診断・治療成績に関する臨床研究のほか、膵癌の発現メカニズムやバイオマーカー探索等に関する基礎研究に取り組んでおります。
【写真説明】 消化器内科のメンバー(入院棟をバックに外来棟屋上にて撮影)
【写真説明】 実験室の一部。先端技術を駆使して消化器病学の最前線を拓くこと可能とする、様々な設備・機器が揃っています。
【写真説明】 2024年7月14日 第132回日本消化器内視鏡学会中国支部例会(会長:岡 志郎 教授)
【写真説明】 内視鏡的逆行性胆管膵管造影検査(ERCP)の様子。
胆管・膵腫瘍が疑われる場合に病理学的診断を行ったり、総胆管結石の除去や、悪性腫瘍による閉塞性黄疸に対しては内視鏡的ドレナージやステント留置術を行います。
【写真説明】 毎秋に開催している広島EMR/ESDハンズオンセミナーの様子。高度な技術を身に着けようと、全国から熱意ある若手~中堅医師が集まってきます。
【写真説明】 定期的に開催している研修医を対象とした内視鏡ハンズオンセミナーでの一コマ。内視鏡トレーニングセンターでは、シミュレーターやブタの切除胃モデルを使用してESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)の手技を体験できます。