広島大学関東ネットワーク 第1回『医療講座』実施報告

広島大学関東ネットワークと広仁会(医学部医学科同窓会)関東甲信越支部会は去る11月26日15時より、広島大学東京オフィス(東京・田町)の408号室で第1回目の医療講座を開催しました。

同窓生にとって病気や健康は誰もが気になる共通の話題。医療講座は、病気とは何か、病気とどう向き合ったらいいのかというテーマを、広島大学医学部出身の医師にお話しいただく卓話の会です。同窓生だからこそ話してもらえること、そして病院では口にしにくいことも聞ける、面白くて役に立つ会を目指しております。

第1回目の講師は、眼科医で現在は東京大学 アイソトープ総合センターの研究職にある桂真理さん(1985年卒)。「老化に伴う眼の病気いろいろ」と題して、老眼、白内障や加齢黄斑変性など加齢に伴う目のトラブルについて、医学的解説から最新の治療法まで1時間半に亘って解説をしてもらいました。

病院ではなかなか聞くことができない病気の原因や診断法から、さまざまな治療の術式と特徴まで内容は微に入り細を穿つのですが、さすがは長年に亘り患者と接している医師だけあって、難しい医学の話をやさしく説明して、加齢と目について深く理解できました。なにより興味深かったのは、患者の立場では正しい知識を得るのが難しい治療のデメリットや現時点での医学の限界にも触れてくれたことです。同窓生の会だからこその、こうした踏み込んだ話題も含め、1時間半が短く感じるほど内容の濃い会になりました。

吉田兼好も「良き友三つあり、物くるる友、薬師、知恵ある友」と書いております。関東ネットワークは「現代の薬師」と良き友になる講座を定期的に開催して参りますので、みなさま、ふるってご参加ください。

なお、講座の開催に際しては医学部医学科同窓会である広仁会のみなさまに多大なご協力をいただいております。この場を借りまして、御礼申し上げます。

次回は1月28日16時より、要町病院腹水治療センターの松﨑圭祐先生(1981年卒)の『腹水は全量抜くと元気になれる! KM-CART(ケー・エム・カート)によるあきらめない癌治療』。末期がんや、肝硬変などで腹水がたまった患者に対応する独自の治療法で、歩く事もままならないような重症患者を元気にして、余命を1年以上も延す、という夢のような医療を開発している、その最先端の話をいただきます。講座修了後の懇親会も予定しております。

場所は同じ広島大学東京オフィス408号室です。詳細は別途ご案内予定です。

(広島大学関東ネットワーク 代表 千野信浩)


up