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東京オフィスで「新卒者と若手OBの交流会~東京広大会 ハジメの一歩~」を開催しました

平成29年6月17日(土)、広島大学東京オフィスで「新卒者と若手OBの交流会~東京広大会 ハジメの一歩~」を開催し、関東在住のOBなど48名が参加しました。

江坂 宗春(グローバルキャリアデザインセンター長)による開会挨拶

【未来のきみたちへ】

栄藤稔氏(株式会社NTTドコモ 執行役員、工学研究科1985年修了)から、【未来のきみたちへ】と題して大変熱のこもったご講演をいただきました。

栄藤 稔氏による講演【未来のきみたちへ】

栄藤氏の講演に聞き入るOB

【栄藤氏からのメッセージ】

<みらいの君たちへ, For you in the Future>

「新卒者向けに贈る言葉です.
自分は,なぜここにいるのか,なぜここで働いているのか を明確にしましょう.
自分にとってのビジョンとミッションを明確にしましょう.
それは小さなことでも良いのです.
ただ,それは手が届きそうで届かない目標でなくてはいけません.
その目標は常にアップデートしましょう.
自分を変革し続けることが大事です.
自分を,周りを幸せにしましょう.
少しづつ,小さな成功例で.」

【講演資料】
https://www.slideshare.net/minoruetoh/for-you-in-the-future

※公開許可をいただいております。
※動画部分の再生はできません。

その後、グループに分かれ、【センパイ×ワカモノ対談 ~センパイの話、聞かせてください~】と題して、ワカモノからセンパイに問いかけをし、お答いただく形式でディスカッションをおこないました。

【センパイ×ワカモノ対談 ~センパイの話、聞かせてください~】

センパイ:栄藤 稔 × ワカモノ:土谷 竜也

栄藤 稔 株式会社NTTドコモ 執行役員(1985年工学研究科修了)

土谷 竜也 株式会社博報堂プロダクツ(2011年工学部卒)

※土谷さんが参加者の社会人経験などを聞きながら質問を引き出し、栄藤さんが質問に答えるスタイルで盛況なディスカッションとなった。

Q. ビジネスを進めるうえで、大局をどのようにして掴みますか?

A.(栄藤) リーンキャンパスを書きながら見えてくるので、何枚も書きましょう。チームで議論する際に、リーンキャンパスやチャートなどを共通言語として使う(感情だけではなく、誰もが分かるツールを用いる)ことが大切。

Q. どこまでAI化が進むでしょうか?

A.(栄藤) 今後、ルーティンは全てAIになるだろう。職種だと、例えば公認会計士は残るだろうが、税理士はAIに置き換わる可能性がある。
(質問者がリユースビジネスをされていることに関連して)メルカリの値付けもAIになる。また、クラウドも積極的に活用すべき。

Q. 会社生活で若いうちに受けた教育で、役に立ったものはありますか?

A.(栄藤)(OJTでの)管理会計。事業部・部ごとの原価管理がしっかりとしている会社は、勉強になる。事業部や部が、しっかりと自分の予算をもって進めている方がよい。

Q. 情報収集にはどのようなメディアを使っていますか?

A.(栄藤) 新聞は当然読むが、人のネットワークが一番。シリコンバレーにいた際は、人の繋がりで多くの情報が入ってきた。

Q. 今後のトレンドは?

A.(栄藤) 喋ってコンシェルなどのbots、ホームオートメーション、eコマース、フィンテック、ファクトリーオートメーションなどのBtoB最適化。

Q. なかなか自分のビジョンが決まらない場合、どうすればよいですか?

A.(栄藤) 会社や外部の勉強会で、ロールモデルとなる人を見つける。ゴールを自分で見つけられない場合、ロールモデルは有効。首都圏には多くの勉強会があるから、どんどん参加するといい。こんなに凄い人がいるのか、ここが自分は甘かったなど、多くの収穫がある。

Q. 若いうちではなく、年齢をかなり重ねてからの起業はどのようなマインドなのか。これまで築いてきた現在の立場を去る、あえてリスクをとるモチベーションとは?

A.(栄藤) やりたい!!という気持ち。大学の教授も、ミッションをもった研究をしているとはいえない。社会を変えるには、まず自分が成功例にならなければ。コンフォートゾーンに留まらない性分だからかな。今やっている仕事が、10年後20年後もあるか?ないなら、出るしかない。(※栄藤氏がNTTドコモを退職され、大学に赴任されることに関連して)

Q. 組織の中には、ルーティンにはまってしまっている人、消極的な気持ちで会社に来ている人がいます。彼らが、バーをあげる(目標を高く定める)には、どうすればよいですか?

A.(栄藤) ミッションは仕事に限らず、趣味や地域活動でもいい。

Q. (社会人2年目の参加者より)栄藤さんのような生き方に憧れますが、やはり職を失う怖さがあります。

A.(土谷) 仕事を辞めなくても、オフの時間で異なる環境に飛び込んでみるのはどうか。

Q. 社内でどのように見られてますか?思うがままにやらせてもらえますか?

A.(栄藤) 社長は、黙認…の姿勢。その代わり、CTOがスポンサーになってくれている。

会社の9割はパフォーマーで、決まった事をやる。特に人事等の管理部門。残り1割が自分のようなトランスフォーマーで、変化を起こして行く人。例えるなら、南極探検のスコットとアムンゼン。組織を変えるのは難しい。自分が、ちょっと外れた事をやって、成功例を作って行く。

日本は労働流動性が低い(どんどんと職を変えるのは難しい)が、1つの組織だと比較が出来ないので、ぜひ兼業をして下さい。コードが書けるといいですよ!

Q. 講演の中で共感が大切とあったが、共感してくれない人がいるのはどうしますか?

A.(栄藤) 会社の9割はパフォーマーだから、実際は共感してくれる人の方が少ない。

Q. 最近育休から復職したので、今後の働き方を考えています。

A.(栄藤) 自分の会社にも、子育てをしながら働く女性もいる。在宅や時間にとらわれない働き方をしている。

※サイボウズなど、兼業を認め、週2日会社に来ないで兼業先の仕事をする事を許す会社もあり、働く場所内容について考えてみるのもいい。(田舎暮らしを希望している参加者に応えて)

その他

・大企業はイノベーションが起きない、鬱屈している。全く違う文化を作る、現在のパフォーマー文化の中にトランスフォーマー文化を作る気持ちでやっている。

・何かをやるには、計画だけではなくチームビルディングが重要。管理職は、一般社員の仕事の延長(さらに長く働くとか頑張るとか)ではなく、一段上の仕事、より楽をして利益を上げる仕組みづくりをしていかなければならない。

(議事:東京広大会 太田 香菜子)

センパイ:下田 邦夫 × ワカモノ:菅野 雄介

下田 邦夫 日本プロ野球OBクラブ(公益社団法人全国野球振興会)事務局長(1977年政経学部卒業)

菅野 雄介 株式会社リコー ビジネスサポート本部 人事部(2014年先端物質科学研究科修了)

Q. 体育会野球部に所属していたことなどの大学時代の経験は仕事に活きていますか?

A.(下田) 大学のときに広島市民球場でプロ野球のスコアを記録するアルバイトをしていました。その時の経験が将来にやりたいことを見つけるきっかけになりました。
A.(菅野) 体育会硬式野球部に所属していた経験から、仕事でもその人その人を見て配役を決めることに繋がっています。

Q. 理系の大学院を修了しなぜ人事の仕事をされているのですか?

A.(菅野) 大学院で専攻したことを活かせる企業への就職も考えてはいましたが、弊社の選考は事務系採用で進め、入社後に配属してもらったからです。

Q. Jリーグと比べ将来のNPBをどうしていきたいですか?

A.(下田) Jリーグは野球に比べてチーム数も多いし大変盛り上がりを見せていると感じています。良い所を見習って日本のプロ野球の発展に繋げたいです。

Q. 入社時に今の自分は想像できましたか?

A.(下田) 全くできませんでした。自分の興味があることを仕事にできて、この年齢になって今のポストのチャンスを頂いて、大変人に恵まれたなと感じています。

Q. 人生のターニングポイントはいつですか?

A.(下田) 元々野球専門の新聞記者だったのですが、NPBに声を掛けて頂いたときが一番の転機でした。

Q. 日々の仕事の中での自分のモットーはありますか?

A.(下田) 他人の悪口を言わない事です。間違っていることに対しての指摘はしますが、悪口を言うことだけは簡単であるし、何も得られないと感じます。
A.(菅野) 仕事中の会議などでよく論点がずれてしまうことがあるのですが、そのような時に客観的な視点を持ち指摘することを心がけています。日本企業は会議が多いと言われることがありますが、そのような意識を持つことでその分無駄を削減することができると感じています。

Q. 明日使えるプロ野球裏情報を教えてください。

A.(下田) 各チームマスコットキャラクターを持っていますが、広島のスライリーは米国人が演じています。

Q. 今後のプロ野球市場の規模はどうなっていくのでしょうか?

A.(下田) 昔に比べると、TV放送が減って身近でなくなったように感じるかもしれませんが、ネットコンテンツなど提供の形を変えてまだまだ成長すると感じています。

Q. プロ野球のオーナー企業はなぜ業種に偏りがあるのですか?

A.(下田) 鉄道、マスメディア、ITなどその時その時の時代を反映していると言えるでしょうね。ただ日本を代表する業界とも言える自動車業界はなかったりと偏りはありますね。

Q. 今の組織でよかったことはありますか?

A.(下田) プロ野球選手や色々な業界の方との触れ合いがあり学びが多いことです。また組織論などのインプットが多いと感じています。

Q. 栄藤さんのご講演の中に共感というワードがありましたが、何かをしたいときに人を巻き込むにはどうしたらよいでしょうか?

A.(下田) まず自分がやってみることだと思います。人がついてきてくれるかは自分次第だと思います。また、報連相やPDCAサイクルなど組織におけるコミュニケーションの基本を大切にすることですね。
A.(菅野) コミュニケーションに関係する話で言うと、私は普段から行う報連相などのコミュニケーションはタイミングが大切だと思っています。

Q. そもそも全国野球振興会ってどのような組織なのですか?

A.(下田) 簡単に言うと野球を広める会です。会員は元プロ野球選手で、日本全国で野球教室や元プロ野球選手による講演を開いたりそのような依頼を受けたりしています。

(議事:東京広大会 山崎 翔悟)

センパイ:原 孝寿 × ワカモノ:諏訪 春菜

原 孝寿 株式会社KADOKAWA 文芸ノンフィクション局 ノンフィクション書籍編集長(文学部1998年卒)

諏訪 春菜 文部科学省 国際統括官付ユネスコ第二係(2015年総合科学研究科修了)

Q.栄藤さんの話で「バーのあり方」の話があったが、原さんの場合はどのような設定をされたのか?また、下がったことがあれば聞かせてほしい。

A.(原) 編集者の場合は販売部数という明確な数字がある。年代によって厳しいバーを課す時もあればゆるいときもある。下がったなりにそこでどうもがいたかが重要だと思う。5年後、10年後、きっと役に立つ。

Q. 原さんの働きがいって何ですか?

A.(原) 編集者でなく裏方仕事だった20代は、何をして良いのかわからなかった。30代は編集部になったことで裁量が増え、これがやりたいことだと気づけた。この業界は浮き沈みは激しいが、すぐに結果がでる業界であることを自覚し、働くことがモチベーションに繋がった。例えば、タモリさんへ取材したことがある編集者というのは実はあまりいない。人に会うことを目標にして仕事に打ち込んだ。(※NHK『ブラタモリ』番組書籍の編集を担当)

Q. 編集者としてどのようなものを情報源としているのですか?

A.(原) 自分なりの定点観測をしている。ライフネット生命の出口治明さんは「情報は人・本・旅で学べ」とおっしゃっている。これら3要素を深めればよいのではないか。

Q.諏訪さんが業務を通して見える日本はどんなものか?

A.(諏訪) 私が担当しているユネスコ事業との関連で言えば、中国や韓国など他のアジア諸国が色々な方面で存在感を増している中でも、長年の日本の取組を通じた信頼関係から日本にリーダーシップをとって欲しいという他国からの声があるようだ。国同士の関係においてもコミュニケーションや信頼関係は大切であり、日本のこれまでの取組や築いてきたものは重要で意義のあるものなのだと感じる。

その他

(原)僕はこれが答えというものを確信して仕事をしているわけではなく、常に模索している。定年までこの業界で食べていけるとは考えていない。道(答え)は見えないけど、過程で落ちているものに気づくかが重要だと思う。ここで頑張っていると何か見えるんじゃないか?と期待して今を頑張っている。

(議事:東京広大会 渡邊 江里佳) (以上、敬称略)

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