第3回企業見学会(マイクロンメモリ株式会社)

  2015年7月16日、当研究科半導体集積科学専攻の横山新教授、黒木伸一郎准教授と「LSI集積化工学」受講学生等24名が、東広島市吉川工業団地にあるマイクロンメモリジャパン株式会社広島工場を訪問しました。
訪問の様子を、参加した学生がレポートしました。

マイクロン広島工場
空から見たマイクロン広島工場

 今回、マイクロンの工場を見学して一番印象に残っているのは自動化が進んでいる ということだ。実際に半導体製造工場を見学するのは初めてだが、クリーンルームに人間がほとんどいなかったことに驚いた。クリーンルームの天井をかなりの 数のウェハ搬送用のロボットが動き回っており、作業の効率化がかなり進んでいる。実際に人間がすることは効率よく作業を進めるための最適化や装置の点検、 維持などである。また、現在の工場の敷地が足りなくなってきており、スペースの有効活用が急務であるという話を聞いた。スペースをどのように使えば装置を 効率よく設置でき、生産できるかを考えるのは人間なので、最終的には人間が重要になり、優秀な人材が必要なことには変わりない。このように自動化が進むこ とにより人件費も削減でき、安くて良い製品が普及できたのではないかと考える。

 また、マイクロンの工場長のお話では、広島の工場では品質には絶対の自信があるということだった。アジア各国の工場と比べると、人件費などのコストでは 台湾などには勝てないが、品質では負けない。このように何かひとつでも他と比べて勝てる部分がないと、海外には負けてしまうということだった。やはり日本 の技術力は世界に通用すると感じた。また、中国で発生した地震でも装置が停止してしまったという話には驚いた。半導体製品はかなりシビアな条件でつくられ るため、ちょっとした災害でも大きな損失が生まれてしまう。このような品質管理が技術力の高さにつながっているのだと感じた。

 マイクロンは現在半導体業界では世界第4位であり、工場が広島大学のすぐ近くにありながら今まで見たこともなかったが、今回見学することで、半導体業界 の現場を生で見ることができて非常に良い経験になった。特許を約26000件所有し、30製品を製造しているということはやはりすごいと思った。また、マ イクロンは外資系の会社であり、外国人の方も大勢働いていた。テレビ会議で海外の方と話し合う必要もあり、十分な英語力が必要である。今後、日本はさらに グローバルになっていくと考えられるため、私も英語力の向上が必須である。そして、金曜日はどのような服装で勤務してよいなどとてもおもしろく、外国らし い決まりもあった。私も将来はこのような会社で活躍できるように努力していきたい。

ショールームでの説明
工場長による会社説明
ショールームに展示されていた300mmシリコン単結晶インゴット
食堂の展望窓から工場内を見学する学生たち
マイクロン社内の自家発電設備
マイクロン社のスタッフと広島大学の見学者一同


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