研究者になること

北梶 陽子 助教

基本情報

  • 所属又は配属:ダイバーシティ研究センター
  • 職名:助教

研究者になるまでの軌跡

 自分を研究者であると言うことに対しては、常に疑問を感じる日々ですが、自身が目指す研究者になるための途上にいる私なりにこれまでを振り返ると、私は、平成14年に北海道大学文学部に入学し、社会心理学を専攻しました。その際に、社会的ジレンマ、ゲーミング・シミュレーションというものを知り、今なお、私が研究する動機を与え続けてくれています。
 平成18年に北海道大学を卒業した後、一般企業に入社しました。その後、兼ねてからもう一度大学に戻って研究がしたいと思っていたこともあり、数多くの様々な要素を総合的に考え、平成23年4月に北海道大学大学院修士課程に入学しました。修士課程修了後、博士課程では「産廃処理の社会的ジレンマゲーミング:選択的誘因の失敗と情報共有がもたらす公益」というタイトルで博士論文を執筆しました。
 平成28年に北海道大学大学院博士課程を修了し、同年4月から12月まで高知工科大学フューチャー・デザイン研究センターで、平成29年1月からは広島大学ダイバーシティ研究センターで勤務しております。
 学生の時も企業で働いている時も博士号を取得して大学に就職してからも、本当に多くの方に支えていただいており、その方々のご支援がなければ今の私はありません。こうした支援にお応えできるよう自分にできることを精一杯取り組んで、いつか立派な一人前の研究者になれればと思います。

学生に対するメッセージ

 人々の価値観や生き方は非常に多様で、遭遇する困難や障害も人それぞれに、その重みづけや意味づけは異なるかもしれません。ただ、男性も女性も、そしておそらくすべての人は外的な要因によって、自分の意思とは異なる選択をせざるを得ないこともあるかと思います。それが自分の意思で選択したかのように振る舞わなくてはならないことや、それを自分の意思で選んだと思われることがあるかもしれません。そこに生じる葛藤を解決することは大変な労力を必要としますが、皆さんが自分の大切なものを大切にできるような社会になるように、そしてすべての人が少しでも幸せになるように祈っております。

(2018年1月掲載)
*所属・職名等は掲載時点のものです。


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