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【2024/2/3開催・東千田・要申込】第57回中四国人類学談話会(合評会:『遠い声をさがしてー学校事故をめぐる〈同行者〉たちの記録』)を開催します

 京都大学の石井美保さんをお招きし、ご著書『遠い声をさがしてー学校事故をめぐる<同行者>たちの記録』(2022年6月刊行、岩波書店)の合評会を行います。
 『遠い声をさがして』は、2012年に起きた小学校の水泳学習での事故に関する、亡くなった女の子の両親、そして「同行者」たちの営みの約10年にわたる細やかな記録です。「なぜあの子を喪わなければならなかったのか」ーー事故を「過去の教訓」として「未来の安全」を志向する学校や行政の「回復の物語」に抗して、両親と「同行者」たちは、「あの時」に踏みとどまり、自主検証を通して女の子の最後の声を聴こうとします。安心してその死を忘却させる日常の力、形式的な未来指向性に抗するというテーマは、広島という地が繰り返し伝えているメッセージでもあり、今回広島で石井さんを囲んで、本書の与える深い示唆について改めて考えることになりました。
 評者として、ルワンダ虐殺の生存者へのインタビューを通して博士論文を執筆された近藤有希子さん(人類学)、津波で多くの命が失われた小学校の児童遺族たちに法の専門家として寄り添い、編著『子どもたちの命と生きる―大川小学校津波事故を見つめて』(2023年2月)を上梓された飯考行さん(法社会学)、そして原爆文学の研究を通して、戦争と平和について広く考えてこられた川口隆行さん(文学)をお迎えします。さまざまな形で遺された人々に「同行」してこられた評者の皆さんの声をとおして、生と死をめぐって本書が提起する普遍的な問いを深く掘り下げてみたいと思います。

日時

2024年2月3日(土) 14:00-16:30

会場

広島大学東千田キャンパス東千田校舎A棟4F402
*今回はオンライン配信は予定しておらず、対面のみでの開催となりますので、ご注意ください。また会場準備の都合上、事前登録にご協力ください。(〆切:2024年2月2日(金))

参加登録フォーム

こちらから申し込みください。

プログラム

• 14: 00~14: 05 開会挨拶
• 14: 05~14: 20 石井美保(京都大学)「本書の背景について」
• 14: 20~14: 35 近藤有希子(愛媛大学)「人類学から」
• 14: 35~14: 50 飯考行(専修大学)「法社会学から」
• 14: 50~15: 05 川口隆行(広島大学)「原爆文学・広島の文脈から」
• 15: 05~15:15    休憩
• 15: 15~15:30    著者からのリプライ  
• 15: 30~16: 30 総合討論

主催

日本文化人類学会・中国・四国地区研究懇談会

共催

The Anthropological Institute of Hiroshima (TAIHI)

問い合わせ

人間社会科学研究科 国際平和共生プログラム
中空 萌 准教授 
nakazora*hiroshima-u.ac.jp(*は半角@に置き換えてください)


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