イレズミと法―大阪タトゥー裁判から考える
日本では長年にわたり医師ではない彫師がイレズミ施術を行ってきた伝統がある。しかし、これを医師法上の「医行為」とする法解釈が示されたことで、2015年、医師免許を持たない彫師が、タトゥーを他人に入れたとして医師法違反の罪に問われた事件が起きた。これについて2020年9月16日、最高裁は、当該彫師の無罪とする結論を確定した。この事件と同最高裁決定を契機に、憲法学者、刑法学者、医事法学者、文化人類学者で構成される執筆者が、イレズミ施術に関する法運用をめぐる法的諸問題につき、(憲)法解釈の視点に加え、歴史的、社会的、比較法的視点から総合的に検討したのが本書である。本書には上記刑事裁判で無罪を勝ち取った担当弁護士による弁護活動の記録も含まれており、本事件に関する裁判につき、学術的かつ実務的観点から振り返ることができる。
著者 |
小山剛・新井誠編/新井誠(広島大学教授)、山本芳美(都留文科大学教授)、宮川 基(東北学院大学教授)、曽我部真裕(京都大学教授)、小谷昌子(神奈川大学准教授)、小山 剛(慶應義塾大学教授)、閔 炳老(全南大学校教授)、小谷順子(静岡大学教授)、磯部 哲(慶應義塾大学教授)、栗島智明(埼玉大学准教授)、亀石倫子(弁護士)、川上博之(弁護士) |
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出版社 | 尚学社 |
出版年月 | 2020年11月30日 |
ISBN | |
値段 | 2,700円+税 |
種類 | 共著 |
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広島大学大学院人間社会科学研究科
新井 誠
amak*hiroshima-u.ac.jp
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