司馬遼太郎 旅する感性
作家・司馬遼太郎が四半世紀にわたり書き綴った歴史紀行『街道をゆく』シリーズを、美学=感性哲学の視点から読み解いた1冊。ここでは、「一塊の土くれ」しかないフィールドで五感を全開にし、厖大な書物知に裏打ちされた文学的想像力を駆動させることで、かつてそこに在った人々や共同体、さらには自然風景まで蘇えらせる司馬独自の手法があぶりだされている。フィクションの力で土地の記憶を色鮮やかに呼び醒ます旅の作法の提示といってもよい。司馬の通った道を辿りなおす欧米篇(アイルランド、オランダ、アメリカ合衆国)と東アジア篇(近江、朝鮮半島、安芸・備後)とともに、応用実践として筆者独自の群馬(ないしは毛野・信濃)篇「司馬の見残した火山の風土」も巻末に付されている。
著者 | 桑島 秀樹 |
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出版社 | 世界思想社 |
出版年月 | 2020年3月20日 |
ISBN | |
値段 | 定価 (本体円+税) 2,100円+税 |
種類 | 単著 |
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広島大学大学院人間社会科学研究科
桑島 秀樹
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