ポスト形而上学的思考としてのヘーゲル哲学ーヘーゲルの形而上学批判ー
本書の目的はヘーゲル哲学が形而上学ではなく、むしろそれを批判する「ポスト形而上学」の思考であることを論じることにある。まずはヘーゲルが現在で言うところの意味論の視点から伝統的形而上学を批判していることが指摘される。そこから、ヘーゲルの論理学は存在論でも超越論哲学でもなく、プラグマティックな全体論的意味論として理解されうること、そしてヘーゲル哲学は(弱い)概念的実在論であることが明らかにされる。さらに、ヘーゲルの「精神」が言語的実践の共同体として規範性の領域であることから、教養形成(規範の習得)の過程、道徳性から人倫への移行、ヘーゲルの行為論が、規範性の視点から解釈される。
著者 | 硲 智樹 |
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出版社 | 晃洋書房 |
出版年月 | 2024年8月10日 |
ISBN | 9784771038578 |
値段 | 定価3,960円 |
種類 | 単著 |
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広島大学大学院人間社会科学研究科
硲 智樹
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