中学・高校生の皆さんへ 「広島で宇宙を学ぶ」

中学・高校生の皆さんへ

広島で宇宙を学ぶ

ここでは「大学で宇宙について勉強したい!」「将来、宇宙の研究をしたい!」と考えている広島県近隣の中学・高校生の皆さんを対象に、広島大学で宇宙を学ぶ・研究するために必要な情報をまとめています。各項目についてさらに詳しく知りたい方は各リンク先をご覧下さい。

広島大学で宇宙を学ぶメリット

大きな望遠鏡を持っている!

広島大学 西条キャンパスから車で20分の山の上にある「東広島天文台」には口径1.5mの光学赤外線望遠鏡「かなた」があります。この望遠鏡を使って、いつでも好きな時に自分の研究に必要なデータを撮ることができます。

 

人工衛星によって X線・ガンマ線で観測できる!

NASAやJAXAとの共同研究で、天体からやってくるX線やガンマ線を測定する人工衛星を開発・運用しています。国際チームに属していることで、これらのデータにいち早くアクセスできます。上述の「かなた望遠鏡」と連携して、様々な波長の光で天体を観測・研究できることが広島大学における宇宙研究の特徴です。

 

宇宙関連の研究者が多く、研究室間の交流も盛ん!

広島大学には宇宙関連の研究者が西日本では京都大学についで多く在籍しています。また、学内の宇宙・素粒子に関連する研究室が集まって「広島大学極限宇宙拠点(CORE-U)」を形成し、広島大学の重点研究分野となっています。CORE-Uによって分野を横断した話題に触れることができます。

 

広島大学はトムソン・ロイターの論文引用度指数の宇宙科学分野で2015、2016年と国内第一位(※)となりました。近年、広島大学の宇宙研究は国内外から高く評価されています。

宇宙を学べる学部と入試科目

広島大学で宇宙を学ぶことができる学科は「理学部」の「物理科学科」と「地球惑星システム科」です。

> 物理学科

高校の理科にもある科目「物理」を中心に学ぶ学科です。

宇宙を知るためには、天体の運動や重力の理論(力学・相対論)、天体からやってくる光の理論(電磁気学・量子力学)、天体内部の状態を記述する理論(熱力学・統計力学)を理解する必要があり、いずれも物理科学科で学ぶことができます。

入試: 一般入試では理科は「物理」に加えて、「化学」「生物」「地学」からいずれか1つの、合計2科目が必要です。詳しくは「広島大学 入試情報」をご覧下さい。

授業: 一般的な物理の授業の他に、宇宙と関連の深い授業もあります。1年次には「教養ゼミ(宇宙クラス)」「天文学」、3年次「時空物理I」「宇宙天体物理学」、4年次「時空物理II」を受講できます。また、広島大学 東広島天文台「かなた望遠鏡」を用いた「天体観測実習」を毎年夏期休暇中に開催しています。

卒業研究: 4年次に研究室に配属され、卒業研究を行います。宇宙を研究している研究室は以下の2つです。

高エネルギー宇宙・可視赤外線天文学 研究室:天体からやってくる光(電磁波)を観測し、分析することで天体の謎に迫ります。X線、ガンマ線、可視光、近赤外線と幅広い波長域を扱っています。観測するための装置も作っています。

宇宙物理学 研究室:ブラックホール、重力波、ガンマ線バースト、宇宙全体の進化等、相対論的な宇宙現象を主に理論的に研究しています。

この他、宇宙と関連がある研究室として「素粒子論 研究室」「クォーク物理学 研究室」「高エネルギー物理学 研究室」があります。

物理科学科の他に地球惑星システム学科でも宇宙に関連した授業・研究室があります。詳しくは地球惑星システム学科のホームページをご覧下さい。
 

* 学科の違いについて
教育プログラムは学科ごとに定められているため、入試も学科ごとに制度が異なります。したがって、入学してから「自分が勉強したかった内容とは異なる学科だった」ということがないよう、あらかじめ各学科で学べる内容をよく調べておく必要があります。

宇宙分野に限ると、物理科学科で学べる・研究できるのは「遠い宇宙」=恒星、銀河、宇宙論、ブラックホール、ダークマター、ダークエネルギーなどです。望遠鏡や天体観測用の人工衛星などを使って天体からの光を調べることが研究の手段です。一般的に「天文学」「宇宙物理学」と呼ばれる分野に相当します。

一方、地球惑星システム学科で学べる・研究できるのは「近い宇宙」=太陽系、惑星、衛星、小惑星などです。月の石や隕石などの試料を分析装置にかけて、その構成物質を調べることが研究の手段です。一般的に「惑星科学」と呼ばれる分野に相当し、探査機による惑星・衛星探査もこの分野に属します。

広島大学で宇宙を体験してみよう!

広島大学では中学生・高校生の皆さんにも体験して頂ける以下のイベントを行っています。広島大学で宇宙を学ぶことに興味があれば、まずは体験してみてはいかがでしょう?

◇ 東広島天文台 特別観望会
1年に4回(多くは4ー5月に2回、7月下旬に2回)、立体映像と「かなた望遠鏡」による天体観望(合わせて約1時間)をお楽しみ頂けます。詳しい日時は宇宙科学センターホームページや東広島市の広報誌に掲載されます。申し込み人数が多い場合は抽選になります。

◇ かなた天文教室
1年に1回(多くは11月)、高校生を対象とした「かなた望遠鏡」による観測・データ解析を1泊2日で体験して頂けます。詳しい日時は宇宙科学センターホームページに掲載されます。

◇ 広島大学オープンキャンパス
毎年夏に開催されている広島大学のオープンキャンパスでは理学部物理科学科のイベントとして東広島天文台の施設見学やミニ講義に参加して頂けます。詳しくは広島大学オープンキャンパスのサイトをご覧下さい。

◇ 広島大学高校生対象公開講座
広島大学では高校生を対象とした様々な分野の公開講座を開催しています。年によっては宇宙関係の講座も開催されますので、広島大学エクステンションセンターのサイトでご確認ください。


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