Philosophy and Thoughts
専門分野
コースの概要
現代社会の急激な変化は、伝統的な価値観を動揺させ、人々の生き方に不安と混迷をもたらしています。現代社会は多様な価値観が錯綜する社会です。この多方面にわたる諸相を、世界観・人間観・生命観・人生観・社会観・自然観等の思想文化の視点から検討し直す必要に迫られています。
本コースでは、西洋哲学、インド哲学・仏教学、倫理学、中国思想文化学の伝統的な文献学的方法を踏まえ、思想文化の理解を深化させるとともに、応用哲学の実践的・横断的な研究によって、人間存在の普遍的な問題、現代社会の新たな問題について、思想文化学の視座から教育します。
すなわち、欧米・インド・中国・日本等各地域の社会・歴史の中で受け継がれてきた人類の英知に基づいて、現代を思索する人間を育成します。
主専攻プログラム
哲学・思想文化学コースが提供する主専攻プログラムでは、欧米・インド・中国・日本等の各地域の社会・歴史の中で受け継がれてきた人類の英知に基づいて、現代を思索する人間を育成するための教育を実施します。
■西洋哲学分野では、存在・論理・認識・主観と客観など、古代から現代に至る哲学の主要問題を体系的かつ文献学的に研究することを通じて、哲学研究に必要な基礎的方法を習得し、現代の諸問題を含めて、物事を深くかつ多面的に考察する能力を養う教育を実施します。
■インド哲学・仏教学分野では、サンスクリット語を習得した上で、説話・詩・戯曲などの文学作品、ヒンドゥー教・仏教などの宗教・哲学書、土着の文法書など豊かなインドの古典を通して、多様なインド世界を理解し、さらに、ブッダに始まる仏教思想がスリランカ、東南アジア、チベットにおいてどのように変化し、発展していったかを理解できる教育を実施します。
■倫理学分野では、西欧ならびに日本の倫理学や倫理思想史の研究を通じて世界観、人生観、価値観などを深めながら、生命・環境・情報・教育・研究・ロボット・宇宙・企業・ジェンダー・平和等に関する応用倫理学の研究に取り組むための教育を実施します。
■中国思想文化学分野では、文献資料を丹念に読解することを中心に、諸子百家の論や儒教、道教、朱子学、陽明学,日本漢学など、三千年以上にわたるその長い歴史に培われてきた思想文化の内容と特色について深く研究し、現代社会に対するその文化の意義について考えるための教育を実施します。