分子病理学

安井 弥 教授

【研究キーワード】
腫瘍分子形態学、分子病理診断、包括的ゲノム・トランスクリプトーム解析、消化管がん、泌尿器系がん、新規診断・治療開発、非翻訳RNA、がん幹細胞、オルガノイド、ゲノム編集

【最近のハイライト】
病理学は疾病の原因・病態を究める統合の医科学であり、医学・医療の根幹をなしています。分子病理学研究室(旧第一病理)では、臨床科として診断の要である病理診断を実践し、病理専門医を育成するとともに、基礎医学として病態に根ざした先進的・探索的・応用的・分子病理学的研究を行っています。最近の消化管がん・泌尿器系がんの分子病理学的研究から、新規診断治療標的として、REGIV, OLFM4, SPC18, PCDHB9などを同定し、非翻訳RNAである転写超保存領域(T-UCR)の解析から、Uc.416+A, UC.160+, Uc.63+など特定領域のがんにおける発現異常とその生物学的意義を明らかにしています。さらに、新規がん幹細胞マーカーとしてKinesin遺伝子群を同定し、オルガノイドを用いた研究では消化管がんと泌尿器がんの薬剤感受性の制御、発がん機構の解明を目指しています。

研究者総覧へのリンク

教育内容
学部教育:基礎病理学として、疾患の概念・発生機序・診断と治療との関連を理解するために、病理形態学的な病変の把握から遺伝子・分子レベルの異常の認識まで基礎的知識について教育します。臨床実習では、適切な医療を推進するため、病理診断・細胞診・病理解剖の概要、病理医の役割、症例の解析・提示法などについて教育します。医学研究実習では、実際にがんの分子病理学的研究を行ないます。
大学院教育:分子病理学、診断病理学、腫瘍学、特にがんの発生・進展の病理と分子基盤、新規診断・治療開発に関する教育を行ないます。消化管がん、泌尿器系がんの分子病理学実験を通して、実験手技・データ解析、英文科学論文作成能力を習得することができます。一方、病理専門医取得に向けて、研修マニュアルに基づき関連病院と連携して専門医教育を行ないます。

研究内容

  1. 消化管がん、泌尿器系がんの機能形態学的ゲノム研究 Morpho-pathological genomics
  2. Transcriptome dissection・包括的ゲノム解析による新規診断・治療法の開発研究
  3. 非翻訳RNA解析を通じたがんの分子病態の解明と臨床応用
  4. がん幹細胞の分子基盤と転移・治療抵抗性との関連解析
  5. オルガノイドを用いた薬剤感受性解析とゲノム編集による発がん機構の解明

【写真説明】 研究室の様子


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