公衆衛生学

【研究キーワード】
政策科学、地域保健、環境保健、国際保健、感染症、ヘルスプロモーション

【最近のハイライト】
マイケル・マーモット氏の著書「Social Determinants of Health(健康の社会決定要因 第2版)」(Oxford 出版)を、学生にもわかりやすく伝えるために、日本語訳を公衆衛生学協会より出版いたしました。公衆衛生学の教材として広く活用されることを期待しています。
社会的健康決定要因~健康政策の新潮流~(日本語版監修:烏帽子田 彰, 著者:烏帽子田 彰 他), ISBN:978489202497, 357, 18

 【教育内容】
 医学・医療の目指す一義的目標(狭義)とされる「健康と長寿」の基本理念である”正義(Justice/社会経済健康等の格差の是正の思想と方法論等”を軸としての、公衆衛生(Public Health/共同体としての組織的努力による「社会の健康の処方等」を描くこと)を学ぶことを教育目標としています。このため、社会・地域の健康を、疾病の予防・疫学・制度設計等の視点で捉えつつ、総体としての健康を担う社会医学の手法・実際などについて、厚生労働省をはじめとする各専門の先生方を講師陣に迎えて、政策科学や医療システムの概要を示し、制度の成り立ちや運用などを含めた講義に取り組んでいます。そして、医学・医療の最終的な目標(広義)である”生命の質・日々生活の質・人生の質(=QOL/quality of life)の保障による個人~社会の満足・幸福・達成感等”について認識と理解を深めつつ公衆衛生をとらえることを目標としています。さらに、1・2年生を対象に、健康・医療を解して国際的視点を学ぶ講義に取り組んでいます。これら講義全般を通して、"健康は医師や薬によって創られるのではなく人々が生活する場で創られる"、"ヘルスプロモーション(健康づくり)の最大の敵は貧困であり究極の目的は平和である"として、社会の政策等のすべてに健康と健康づくりを持ち込み、世界の様々な課題を克服することに取り組む人材の輩出を目標としています。

【研究内容】
 特に「政策科学」、「地域保健」、「環境保健」、「国際保健」、「新興・再興感染症」などの研究を行っています。「社会の全ての人々の健康」を目指して、一人ひとりが自由に発想しつつ公衆衛生活動に取り組んでいます。

  1.  介護保険(市町村介護保険事業計画の策定/厚生労働科学研究事業)や健康日本21(健康増進法及び地域保健法関連の受託研究/厚生労働科学研究事業)
  2.  住宅及び地域社会と健康に関する総合研究(事故・循環器系疾患等の予防等により建築基準法改正とコミュニティの再構成やソーシャルキャピタルに関する調査研究)
  3.  認知症の疫学と医療対策等の調査研究
  4.  医療経済・EDIシステムの研究(医療費の電子請求システム)
  5.  地域保健研究(市町村合併後の地域保健:健康づくり基盤・組織・人員等に関する課題)
  6.  アレルギー疾患の発症要因決定研究及び重症化防止研究(疫学・分子疫学・環境生態系研究)
  7.  介護予防や自殺予防を中心に、地域住民のヘルスプロモーションについての研究
  8.  環境要因を曝露とした疾病の発生に関する研究
  9.  東アジア地域の大気汚染(主に黄砂)による健康影響の地理的差異の解明
  10.  医療資源への近接性とその健康影響に関する評価

【図説明】 公衆衛生の領域要素と目的・使命

【図説明】 健康の社会決定要因

【図説明】 健康づくりの思想と根拠


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